2003年版
2003/01/12
知人がバイクを買うというので、つられて自分もロードレーサーの雑誌を買って、すっかり欲しくなってしまった。
元プロの今中大介による堂々60台ものインプレッションが綴られているのだが、まあどいつもコイツも、無遠慮なほど(?)高い。各メーカーのフラッグシップがズラリと揃ったのだからあたり前だ。僕から見たら、どれも最高!ってところだろうと思うんだけど、今中センセーによると、それぞれ性能に大いに違いがあるようだ。我が愛車Kestrelは60台の中に入ってない。ロードレーサーとして認められてないのか。
50万円超の最高級、最新型バイクで、その差を事細かく述べられてしまうと、13年も前の、カーボンモノコックの異端児バイクは、もはや論外でお話にならない、などと評されるような気がしてくる。裏を返せば、これらの最新型バイクに乗れば、今とは見違えるような走りを手にすることができる! ような気分にさせられる。
そんな垂涎の的を思い浮かべつつ、久々に近所をトレーニングした。ほかにはタンゲ製のクロモリフレームしか所有したことのない自分としては、Kestrelのショック吸収性、剛性感、直進性、コーナーリング性能がいかほどのものなのか、さっぱり判らないのだが、同時に、不満があるとすればどこだろうか? とも思う。たったいまのこの乗車感覚より、最新バイクがどれほど優れ、またどれほどタイムに影響するというのか? それよりも、自分の脚力の頼りなさのほうが、よっぽど改善の余地がありそうだ。ということで、衝動的にポンと高いバイクを買うのはよそう、と気づいた。本当に惚れたバイクに出会ってからでも遅くはない。
ただ、5年ほど前、知人の新品のCannondaleに一瞬だけまたがった時、まるで違う感覚に驚いたのも事実だ。快適で、しっかりした乗り味、消音装置が付いたかのようなショック吸収性。「ああ、イマドキらしい、快適性を科学したバイクだ」と思った。たまたまそれが初中級モデルということもあり、それは単に「味付けの違い」と思っていた。ひょっとして、それがフレーム性能の違いと呼ぶものなのだろうか。
2003/01/27
バイクで1時間何キロ走れるかを、このところ毎週測っている。もちろん毎回同じコース設定で、ほぼ同じ気象条件下を選んでいる。信号などによる完全停止時のロスタイムは省いている。1回目が31.4km、2回目は31.8km、3回目では32.0kmであった。僅かずつだが、記録が上がっている。その3回とも、前後ホイールをキシリウムで走っていたのだが、4回目に来て、前輪のみZIPP440のディープリムに変えてみた。もちろん、ウエアなど、その他の条件は今までと同じだ。すると、タイムは33.2kmになった。かなり顕著な上がり方だ。今度は後輪もZIPPにして測ってみよう。そして最後の駄目押しとして、再びキシリウムに戻してみる。ここでキシリウムでのタイムが落ちたら、ZIPPの効果は本物であることが証明されるし、下がらないとしたら、実力向上の目覚しさを喜んでもいいだろう。
2003/02/11 [1時間で何キロ走れるか? その2]
その後予定通り、Zippホイールを前後装着して走行距離を測り、そして今日、前後ともキシリウムに戻して走行した。
結果は予想外に良く、キシリウムに戻しても距離は落ちず、ニューレコードの33.54kmをマークしてしまった。この結果を見る限りは、Zippの絶対的優位性は見出せず、トレーニング効果による記録向上としか言えないだろう(それは喜ばしきことだが)。ただ、最高タイムを予想した前回走行時においては、今まででは風が最も強かった(とはいえ、旗がなびくほどではない)のと、信号のタイミングの悪さが目立ち、悪条件が重なった。今回は、いつになく信号通過がスムーズで、コンスタントに走れた。また、今回のみ、DHバーを新しくして条件を変えてしまった。従来と比べフォームがより自然に取れるように改良された。これは案外効いたかもしれない。
ただ、気になる点がひとつある。実は今回、計測を確認するまで、記録を更新するとは予想できなかった。終始、イマイチスピードに乗れない走りだなあ、と感じつつ走っていたのである。ところが実際はマトモなスピードだったのだ。Zippがスピードに乗れていると感じていたのは、単なる錯覚かもしれない。その可能性は、今後のトレーニングで明らかにしていこう。

2003/03/14
先週のハーフマラソンは、従来のストライド走からピッチ走へと大きく見直しをはかってからの初のレースとなった。そして、その成果は少なからずあったようだ。目標の1時間半は切れなかったが、絶対的な練習不足の割には、ほぼ潰れずにコンスタントなペースを維持でき、レース展開としてはまずまずだった。また、従来は10km過ぎころからかならず足先がじんわりしてきて、マメの症状がでていたのに、今回はゴール後もマメは一つも確認できなかった。しかし、筋肉をうまく使い切った証拠とも言おうか、いつになく重度の筋肉痛に見舞われ、4日たっても消えなかった。
ただいずれにせよ1時間半というタイムはベストから程遠く、まだまだ喜んではいられないのだが。

2003/03/15[1時間で何キロ走れるか? その3]
前後ZIPPにして、久々にバイクを走らせた。風は僅かながら吹いていた。夕刻でクルマも結構いた。信号機が新設された交差点が二つあった。
だがまたしてもニューレコードが出てしまった。前回を0.5km上回る、34.07kmであった。こう順調だと、頭打ちを迎えることへの強迫観念が出てくる。

2003/06/18
仕事のストレスが祟って風邪をひき、まったく何もできないまま、月の後半に入ってしまった。
一昨日、原宿のニューバランス東京で、トライアスロンミーティングと題して、チームNBのトップアスリートの話を聴くことができた。ITUランキングのトップにいる彼らをほとんど知らない不勉強な自分が恥ずかしくなったが、それはともかくとして、風邪で絶不調だったにもかかわらず、彼らのオーラのお陰ですっかり気分が前向きに変わったことがなによりの収穫だった。そして、最後のジャンケン大会で、ヒル選手のサイン入りウエアをゲットしてしまった。こんな絵に描いたようなラッキーな出来事は生涯のうちでも数えるほどだろう。このサインに恥じぬ走りをしたいものだ。世界ランキング1位(信じられるか?)の彼はとてもひょうきんで、僕と身長がほぼ同じという点にも親しみを覚えた。長崎の大会が流れたことは不運だったが、人生、まさしく苦あれば楽ありだなと思った。
2003/07/07
おとといからツール・ド・フランスが始まった。TVではあいにく有料放送のみで、僕は見られない。
今年はレース100周年の年でもあり、公式計時のFestinaからスタート日にあわせて記念時計が出ると雑誌に出ていたので急に欲しくなった。まずは通りがかりついでにららぽーと(船橋の巨大商業施設)で探してみる。その中でも特大フロアを誇る時計屋を見つけ、さらには海外ブランド勢揃いフェアみたいなことをやっていたので、これはお誂え向きとばかりに45歳くらいの店員に尋ねたら、「フェスティナ」を二度発音させた挙句、そんなメーカー知らんね、おとといきやがれという、まるで貧乏人を嘲るような嫌味な顔をされて追い返された。絶対にこの店では買うまい。
結局、渋谷の丸井ワンにしか売ってないらしいということが後で分かった。しかも入荷が遅れていて、さらに品物は予約で埋まっている。一応キャンセル待ちとしたが、いつになるのか見当もつかない。なんだかそのうちに熱がさめていらなくなるような気がする。
Festinaは以前フランスに行く姉貴に頼んで適当にクロノグラフを買ってきてもらったことがあるが、デザインは良くないし、そもそもマトモに動かないので辟易した(相当安かったのも事実)。スイス製ムーブメントなのに信頼性ゼロだった。もしかすると、日本で全くお目にかかれないのは、それなりの理由があるということか。ちょっと不安である。

2003/07/28 [ZIPP440運命の日]
ここんとこ毎週、郊外のお決まりのバイクコース60kmを走ってタイムを計っている。だいたいいつも2時間程度で、アップダウンの絶えないコースだ。本来夏真っ盛りのこの時期に、涼しくて気持ちよく走れるのは助かる。昨日の日曜もポカポカ陽気(?)の中、中間ポイントの30kmをいつになく早く通過し、これは良い記録が出そうだと嬉しくなってきたとき、路面を横切るU字溝に思いっきりホイールをガーンと当ててしまった。ちょうど蓋が開いているところを、溝の中に生えた雑草で気付かずにモロに通過してしまったのだ。当然ものすごい衝撃で、転倒を免れたのが不思議なくらいだが、救いようのないダメージを受けたことを一瞬で悟り、緊急停車。見ると、長年愛用してきたカーボンディープリムZIPP440に大きく亀裂が入ってしまった。
奇跡的にパンクしてなかったので、残り約25kmをトーンダウンした状態で走る。ブレーキシューがマトモに当てられず、ほぼ使い物にならない状態になったが、ひとまず真円はキープしているようだ。
そんな状態でも、今日はベストタイムが出た。ZIPPはよく耐えてくれた。
家に帰ってみると、やっぱりタイヤの一つはパンクしていた。

2003/08/09
↑というわけで、今度こそ引退を余儀なくされたZIPP440。ディープリム後任選びが急務とされた。カンパのボーラはクソ高い。マビックのコズミックカーボンは安いし実績がありそうだけど、エライ重いらしい。意外に業界最軽量クラスなのが、またまたZIPPの404である。ボーラはカーボンのハブを使って軽量化しているから、リム単体重量はZIPPの方がもっと軽いはず。などと考えて買ったわけではなく、早々と注文していたのだが、それが今日とうとう我が家に来た。

ZIPP404....F:568g/18H R:708g/24H
BORAG3...F560g/18H R:770g/21H
COSMIC CARBON SSC.....F885g/R1100g
(定番モノKSYRIUM SSC SL.....F680g/R830g)いずれもカタログ値

440と404。名前は似ているが10年以上に及ぶテクノロジーの差は激しい。家庭用秤で測った新旧ホイールの重量差は、前輪で205g、後輪で265gの軽量化と出た。おまけに、古いクイックレリーズを使っていたので、それをマビックにするだけで前後で85gも軽くなった。合計555gという信じられない軽量化だ。回転系でここまで軽くなると、走りにはそうとう効いてくるだろう。
だが、古いZIPPが恨まれるほど重かった訳ではない。キシリウム(旧型)を測ってみたら、前輪で760g(古いZIPPは775g)もある。これで、佐渡のアップダウンコースだろうとレースでキシリウムを使うことはないだろう。ロードレースでも出ない限り。
カーボンリムが、アルミ製のいかなるリムよりも軽量であることも意外な事実だった。分厚くて、見かけはいかにも重そうなディープリムだが、カーボンディープリムのライバルは、同じくカーボンリムなのだ(たとえばZIPP303)。課題は、クリンチャーに対応していないこと(自分にとってはどうでもいい)、そしてブレーキのフィーリングだろう。剛性感? 判らないからいいよ。悪いとは思えないけどね。
カーボンディープリムは他にも数社から出ているが、ZIPPはロード界では知名度が低いのか、過去の評判の悪さが尾をひいているのか、雑誌でもWEBでも話題にならないのがまたいい。いい買い物をしたぞと思う。

2003/08/10
↑というわけで、早速いつもの60kmコースで初乗りした。Kestrelの白いフレームと黒地に赤のZIPPロゴがよくマッチしていてカッチョイー(自画自賛)。フリーの歯がチリチリチリと細かく音が大きい。これが下りなどではジャーッという音になる。レースで聴き覚えがある威圧感のある音だ。
乗り心地は硬質感があるがバタつかないのでロスが少なそうだ。路面を転がる感触が上質でなんとも気持ちいい。この気持ちよさは今回最も大きなメリットだと思ったが、新しいホイールとタイヤに替えたばかりというのはそういうものかもしれない。台風一過で、風が強かったがさして苦にならないのは単に思い込みのせいか。スピードメーターの値がすぐ変わる印象を受けた。加速がいい証拠かもしれない(減速も早いか)。
今日は気温32℃と真夏の暑さだったので途中バテてきた。バテても頑張るとクイクイ行けるので余計バテる。登りはギア1、2枚分重くしても行ける場面が多かった。ダンシングすると足元が軽すぎて妙な感じ。多分ホイールの回転モーメントが小さいために、バイクを振りやすいのだろう。
コースのベストタイムを若干下回ったが、この気温と風を考えれば納得の結果だった。 ただ、それは実力向上の成果ではないのだ。単にお金をかけてラクをしているだけじゃないか、と考えると、複雑なものがある。
2003/10/01
とうとうロードレースというものにエントリーしてしまった。群馬CSCでの50km、アートスポーツ杯だ。どうなることやら。
練習がてら、早速、バイク通勤した。気持ちいい秋晴れで、帰りも気温がそこそこ高くて快適だ。と思っていたら、荒川を渡る橋でパンクした。ものすごく路面にゴミが散らかっていて、次に通る時もパンクしそうな程だ。東京都にタイヤ代を賠償請求したい。タイヤ交換に20分もかかった。レースでもしパンクしていたら20分もロスするわけにはいかない。反省して、スペアタイヤのことも少し考え直した。
2003/10/05
筑波山へ出かけた。
サイクリストのメッカらしいことは聞いていたがどこを走るのか全く知らなかった。少し調べてみると、
・りんりんロード
・不動峠
この二つがとりあえず浮上したキーワードだ。
りんりんロードは廃線となった筑波線跡につくったサイクリングロードで、全長40kmあまり。
不動峠は、筑波山を登るルートの一つで、ヒルクライム練習のメッカらしい。りんりんロードの途中に程近い。
この二つを体験することにした。土浦駅近くの川口運動公園にクルマをとめ、午後0時過ぎ出発、そこからりんりんロードを探すも、入り口がなかなか見つからず苦労する。
心地よい秋晴れで、気持ちいいぞ。土浦から不動峠まではアップのつもりで走り、峠を何本か攻める予定だったが、知らずに通り過ぎてりんりんロードの終点である岩瀬まで来てしまった。ここまで46km。ちょいと休んですぐ引き返す。不動峠入り口にあるとされる『大池公園』の看板を見つけたので、りんりんロードを外れる。かなり苦労して大池運動公園を発見。そこから不動峠入り口を探すのにまたしてもてこずった(地図くらい持ってくるべきだった)。
時すでに午後3時40分。しかももう75kmも走ってしまった。峠攻めは何回できるか? 結局2回しかしなかった。もう周囲は暗くなりかけていたし、そうでなくてもクタクタになってしまった。もしそこで帰ってなかったら、クルマを置いた川口公園はとっくに閉門されていたところだ。それでも滑り込みセーフだったが。全工程108km。
不動峠データ。
1本目 15:11
2本目 14:42
2本目は最後にかなりオールアウトしたつもりだったが、心拍数は164bpmどまりだった。本当に170までいくことなんてあるだろうか?

2003/11/06 [湯沢合宿]
群馬CSCのレースがきっかけでお知り合いとなったSさんから、同士の練習会のお誘いを受け、喜んで参加の返事をした。ところが、このところのトレーニング量の増加で疲労が尾を引いていたか、参加前日になって突然風邪の兆候が現れた。経験上、症状悪化への下り坂を回避できないことは明らかで、練習会参加は無理と判断されたが、何となく断わるきっかけを失い、悪化を覚悟の上参加に踏み切った。どのみち風邪はひく。まだ軽いうちにやれるだけやるというのも手かもしれない、と思ったのだ。
11月1日(土曜日)、合宿先の湯沢はよく晴れて、寒さも気にならない程度だ。この日のために奮発して買った上下の冬用ジャージに袖を通すと、すでに本格風邪状態の身体にもやる気が出てきた。湯沢をスタートして新潟方向に暫く下り、途中から山道へ入って今日一つ目のヒルクライム。予想していたより長く、傾斜もきつくて、所々タイヤがスリップするような辛い坂もある。とにかくついていくことに専念、無事頂上までたどり着くと、しばらくして充実感に満たされた[後日追加情報:ヒルクライム全長7km、高度差515m、平均斜度7.3%、2.5km地点で3分ほど休憩し、合計タイム34分]。その後は豪快なダウンヒル。体が弱気モードなので下りを攻められず、ヘアピンでコースアウトして余計におっかない。ここでブレーキシューが見る見る減ってしまった。カーボンリムのために焼けてしまったのだろうか(ノーマルブレーキシュー)。いままでブレーキシューを取り替えたことなどなかったが、まあそれだけ練習のレベルが低かったってことか。山の反対側の国道を暫く走り、コンビニで軽い休憩と昼食。この練習が起爆剤となり、風邪が吹っ飛んでくれないか、などと考える。リゲインで元気付け。今日二つ目の上りに入る。こんどは緩い傾斜がつづき、心地よい負荷だ。鼻水がやたら出てくるのが困る。風邪の時はティッシュ必携だ。
全行程約74km。約3時間かけて、無理せず走れた。そのあとラン10kmのLSDで締め。部屋に帰り着くと、アタマがグルングルンしていた。その日の夜は悪寒に襲われ、最高にうなされた。果たしてこの荒療治は成功だったか。次の日はさすがに練習参加を見合わせて先に失礼して帰ってきた。その後3,4日は熱もひかなかった。今日で5日が経過したが、依然絶不調である。だが、風邪では毎回半月は治らないので、まだ何ともいえない。
2003/11/08
湯沢合宿からずっと風邪で休養期間となっていたが、今日1週間ぶりにエアロバイク(ローラー台)で汗を流した。まだ確定はできないが、ここまで早いリカバリーは異例だ。荒療治が効いたかもしれない。だが、耳鳴りが1週間鳴りっぱなしで(今も鳴っている)、そんな症状がここまで長く続くのもというのも、過去に経験がない。風邪のスタイルが年々変わってきている。悪性で粘着質という感じだ。
[ニューバイク考察]
先週のビックサイトのサイクルショーは私には期待はずれだった。サイクルスポーツという概念が日本ではいかに中途半端で等閑であるかを感じる。ママチャリとロードレーサーが同じ「自転車」だということで別け隔てなく展示会を行うことの意義も疑問を感じる。
気になっていたOrbeaのモノコック、Orcaは、全体像は予想以上に好印象だが、悪い意味で手作りっぽさを感じるディティールにはやはり不満があり、食指としては今一歩だ。プロダクトデザインとしてはルックKG486のほうがはるかに洗練さを感じる。ただフレーム重量1000gというのはそそられる。最近急に気になりだしたのがTimeのVXR(S)(展示会で見損なった)。写真で見る限り、Timeのフレームデザインは文句なしにカッコいいが、あまりに高価だ。ストイックさに満ちているそのデザインは1種類しかなく、人気も高いだろうから自分だけの1台という満足感は得られまい、と思うと二の足を踏む。Kestrelの新型26インチはパキパキの直線スタイルで挑戦的だ。その思いっきりのいい商品戦略にエールを送りたいが、肝心のデザインは造形的にやや安直さを感じ、惚れこむ要素が足りない。ただ自分の体型に合ったサイズも用意されそうなので今後の動向を見守っていくことだろう。1088gのロードフレームEVOKEは、より強靭なカーボン素材を使い900g程度まで軽くなったEVOKE SLなんてのが後に出てくるに違いない。それも面白そうだが、そんなのが出る前にニューバイクを手に入れているだろう。あーあ、決定打が無いなあ。
2003/11/15
風邪、治ったかと思ったらまたぶり返して、一時より悪くなってしまった。結局半月経っても治らない。いつもと同じだ。そろそろ荒療治パート2をやってみようかとも思うが、あまりに風邪の症状が重く辛いので躊躇う。
さて、今回風邪をひいた直接の原因がわからない。風邪をひくうえで、トリガーとなるものはないのだろうか。実は、風邪には潜伏期が4,5日あって、風邪と自覚する日にはすでにもう手遅れなのか。4,5日遡って考えても、風邪に繋がるような問題行動は覚えがないのだが。
風邪が一向に快方へ向かわないのも、何が悪いのだろうか? 一日おとなしく寝ていても、次の日さらに悪くなった感じで目が覚めるのはなぜだろう。もちろん、病院に一度も行ってないので偉そうなことは言えないが、病院で抗生物質の注射をされたり、熱さましの薬をもらったところで、身体には余計悪いという話をよく聞く。こないだラジオでは通常の風邪は医者に見てもらう必要は無いと言っていたし。結局対症療法しかない西洋医学的治療はおいといて、栄養に問題ありか、免疫能力の低下か、活力、精力の不足か、睡眠が必要か、弱った身体を労わってなるべくおとなしくしていた方がいいか、「病は気から」の言う通り活発にしていたほうがいいのか・・・とに角、風邪と戦うために、いま身体は何を求めているのかあれこれ実践しつつ自問しているのだが、僅かな光すら見えてこない。実は、身体は風邪と戦っているのだが、身体が弱った状態にあるために、次々と別の風邪が入り込んで、対処しきれない状態なのかな。

で、荒療治パート2やってみた。ローラー台(シロモト)で1時間、33km踏む。最初は病み上がり(病み途中?)ならではの違和感があったが、ペースアップしていくに連れていつもの感じになってきた。ケイデンス90rpm以上キープし、心拍は145bpm以上になった。150を超えると暫くしてガクッとバテたが、全般的にかなり調子いい。今のこの瞬間は、風邪であることを全く感じさせない調子よさだ。病は吹っ飛んだ気がする。
終わったと同時にどっと気分の悪さに襲われ、目まいがするのは正常時と明らかに違うが、程なくしておさまり、今のところ問題ない。咳は相変わらず出るが、概ね荒療治は成功か? 明日の朝が見もの。
2003/11/16
昨日からのつづき。目覚めの体調はかなり悪いが、午後になって調子がよくなってきたので、荒療治パート2「追い込み篇」やってみた。外で1時間バイクトレーニング。レースを想定してダッシュを2,3本加える。ものすごい強風、そして季節はずれの生ぬるい空気。アベレージ29.7km/hは上等だと思った。この妙ちくりんな天候の中、東京国際女子マラソンのQちゃんは軽快に飛ばし、そして潰れた。無理もない。自信がありすぎた割に、レーススパンが開き過ぎていて、オーバーペースを予測できなかったのが敗因か。それにしても、ものすごい潰れ方。ラストはキロ4分を下回る。僕より遅いんだから相当だ。何か致命的なトラブルが彼女自身に起こったに違いない、とTVを見守る我々は皆思っただろう。しかし、ゴール後の彼女のあっけらかんとしたインタビューはがっかりさせた。「30キロ過ぎで、脚が棒になっちゃいました」だって??素人ランナーか君は。レースの失敗を口惜しがる顔を微塵も見せないのは、何かの意地か?
話が逸れてしまった。というわけで荒療治「追い込み篇」はいい感じであった。

2003/11/21
自分はホントに我慢のできない奴だ。もしタバコを吸う人間だったら、禁煙できない性質(たち)だろう。
ニューバイクを買おうと考え始めて、どれほど経ったというのだ!? 早くもTIMEのVXRSを予約してしまった。仕事のストレス発散という目的も多少あったに違いない。予定外の行動だった。試乗はもちろん、現物すら確認できてないのに。しかし、これは買ってもいい、買うべきだという第六感が芽生えたのだ。僕は自分のこういうときの勘を比較的信用している。フレームが入荷するのは春以降。恐らくこれから訪れるであろう辛抱の日々。1年半待ったRV-8の時と比べたらまだまだ生易しいけれど。
お店の人は、TIMEの優秀さをVXスペシャルプロのフォークを使って説明してくれた。フォークを音叉に見立てて手に持って軽く叩くと、ブーンと振動する。それをイタリア製中堅C社のカーボンフォークとTIMEのそれとで比較してみると、振動の減衰時間がTIMEのほうが圧倒的に早い。というか、TIMEのフォークは自ら減衰しようという意思を感じるが、C社にはそれがない。カーボンに混入されるベクトラン素材の成せる技と言えるだろうか。トライアスロンにも相性のいいフレームではないか、とあらためて思った。C社のフレームもトライアスロン界でなぜか人気なのだが。
そういえば、フランス製の高価な買い物は、今回が初めてか(いや、キシリウムがあったな)。
冬のボーナスでは、払いきれない額になるだろう。バイクが高いというべきか、ボーナスが低いというべきか・・・。

2003/11/23
筑波トレーニングを別ページに記載。
2003/11/24
ツール・ド・おきなわ120kmのコースの獲得高度は1660mほどあるらしい。そのコースを、平均30km/h以上で走れないとまず失格だ。昨日のペース(78kmで獲得高度2100mを4時間)では、全く歯が立たないと言える。先日の湯沢合宿の74kmでは獲得高度1200mで平均25km/h程だった。佐渡の105kmは34.2km/hで走っているが、獲得高度は僅かに600mほど。さらに悲しいのは、よく走る茂原の60kmコース、ここはいつも平均30km/hを出すのがやっとだが、2周したとしても獲得高度は1100mにしかならない。現時点で、おきなわ120kmの自力での完走はどう見ても不可能だ。あとは、集団走行でどこまでスピードが上がるか。集団からちぎれないように上りで必死についていく重要性を感じる。
ただ、昨日のデータは下りも飛ばせないのであまりに無理がある。
のぼり区間だけを抽出して合計すると、32kmで2000mののぼり、平均勾配6.25%、133分費やして、平均14.1km/hで走っている。これだけ聞くとまあまあかもしれない。ケイデンス平均は65rpm。逆に、下りと平地を24.3km/hというトロさで走っていたことになる。
2003/11/29
スポーツクラブで、ちょっと高そうな機械を使い体成分を計測した。両手両足が接点となり身体の抵抗値を測ることで体成分が分かるらしい。どこまで正確なんだろうか?
依然として「やや肥満傾向」の診断結果が出たことは予想通りだったが、腕よりも脚の筋肉量のほうがバランス的に多いというのは意外だった。昔から腕力で攻めるタイプの水泳をやってきた反面、サッカーボールをちっとも遠くへ蹴りとばすことができず、脚の筋肉にはまるで自信がなかったのだが、まさか逆転しているとは。確かに、太い足をしているのだけれど。
有酸素運動を行いましょう、とマニュアル的な指導を受け(それしかやってないのだが・・・)、その日はいつもの倍の14kmをトレッドミルで走った。1時間走りづめで、終いには擦れた乳首がヒリヒリし、横っ腹が久々に痛くなった。
2003/12/03
馴染みの茂原のバイクコースに決戦仕様で出かけた。ここの60キロコースのベストタイムは4ヶ月前に古いZIPP440を履いて(しかも壊した)時に出したもので、そのあと新ZIPP404で2度走ったものの惨敗していた。これでは、古いZIPPのほうが良かったんじゃないのか? という疑念が膨らむばかりなので、そろそろ本気モードで新記録を出すつもりだったのだ。今日は曇り空に気温11度、無風と、コンディションにもマイナス要因はない。ところが、またしても記録更新はならず、約80秒遅かった。この4ヶ月間はいったい何のためにあったのか。
要因は何だろう。暑さでの体力消耗が少ないことよりも、着膨れしたことでのマイナスが大きいのだろうか。
上りで回しすぎか。従来の低回転トルク型のほうが一見へたばっている風だが結果的には速いのかもしれない。
それとも、やはり旧ZIPPのほうが薄っぺらいので空気抵抗が効いているのか。もしくはコスミックのように重いホイールの効果か(信じてないけど)。
夏のシーズンさなかのほうが体力が上だったか。シーズンオフとはいえトレーニングは滞ってないが。こないだの風邪によるブランクが大きいか。
週末にでもまた走ろう。
ところで、POLARのascent(獲得高度)の値はどういうわけか5m単位である。これは、4m以下のアップダウンを続けていると、いつまでたってもascentはゼロのままということだ。あるいは、19mの上り区間は15mとみなされ、4m分は次の上り区間に加算されない。茂原のように小刻みなアップダウンが多いところはascentの誤差が大きくなるのではないか。そう考えて、データからascentを手作業で算出してみると、POLARの出した値である575mに対し、663mもあった。90m近い差がある。この値にしたって、5秒毎の計測だから、多少角がなめられているはずである。
POLARはこの手の納得いかない誤差やアプリケーション上での不可解な点が結構ある。
トリップメーターだけ積算されていくのも首をかしげるし、100m単位というのも納得できない。
2003/12/14
DHポジションが以前から気に入っていなかった。
今日、突然思いつきで、SCOTTのDHバーの左右を入れ替えてハンドルに付け直した。左を右に、右を左に。ひじあての部分は、もともと跳ね上がる構造だったため、180度反対側に倒して、裏側からパッドを固定した。すると、ひじの間隔が広がり、握り部分は狭くなった。とくに握りが狭くなったことで力を入れやすくなった。我ながら上出来な改造である。いずれ写真もアップしようと思う。
TIMEを買うことになり、13年現役のKestrelはいずれ一線を退くことになる。ただ、Kestrelがもうくたびれ果ててお役御免ということでは決してない。まず、フレームがヘタると良く言うけれど、何を意味しているのか判らない。Kestrel自体はどこもヘタってないように見える。ぴんぴんである。一度車に激突したが、アルミフォークが曲がっただけだった。そのときZIPP440も壊れなかった。当時のカーボンは肉厚で頑丈なんだと思う。もしくは、限界走行が少ないからか。
結局は単に、もっといいバイクが欲しいというだけなんである。そう考えると、後ろめたさが残る。
2003/12/22
今日も筑波へ出かけた。年末の平日だったためか、首都高が鬼のように混んでいる。というのは言い訳にはならないが、大池運動公園をスタートしたのは午後1時。怠け者の僕にとっては、朝練どころか、午前中に事を開始するのも至難の業である。
心拍数150以下と決めて、まずは不動峠。14:54でまずまず。裏不動を降りて、フルーツラインを北上する。追い風で快適すぎたのが却って集中力を切らせたのか、エンジンに喩えるならばフケが悪い。昼食のおにぎり一個とタルト菓子ではエネルギー不足? 西光院方面へ左折する。やはり力が入らず途中で意味もなく休む。なにやら白いものが路上に、と思ったら雪だ。きのこ山へ入っていくと、アイスバーン化した雪面が増えていく。加波山までは行けず途中で引き返した。山肌には雪は見られないのに、なぜアスファルト上には雪が残っているのだ? 普通逆じゃないか? 気温8度の中を延々下っていたら、脚がカチカチに固まるという初めての感覚。平地に戻ると無理やり脚を回して回復を促す。フルーツラインで再び北上を続ける。この道が、やがて道祖神峠へと繋がることをそこで知った。勾配が急で、なおかつ路面がボロボロ[後日追加情報:道祖神峠は240mの短い上りですがほぼ全域10%の勾配でございます]。泣けてきた。ようやく峠に着き、カーボロードとVAAMゼリーを一気飲み。下りのワインディングを引き返す。車が少なくて助かったけれど、一ヶ所複合Rのヘアピンでセンターラインをはみ出してしまった。対向車がいたらお陀仏であった。
このフルーツラインはDHポジションでかっ飛ばすにはおあつらえ向きの道だ。しかし、乳酸は溜まりに溜まって、心拍数たかだか140前後で限界だ。最後の裏不動はまたしても苦しかった。意外だったのは、タイムは表も裏も互角だったことだ。裏のほうが標高差が少ないのか、傾斜が急で短いのか[後日追加情報:裏は表より1kmほど短く傾斜は急(8.4%)で、30m標高差が少ないです]。午後4時半終了。獲得高度は1600m。あたりはかなり暗い。
結局70kmしか走ってないのに、かなりヘロヘロ。帰りのSAでは車中で爆睡。渋滞はますますひどく、途中の柏で降りたがこれが今日最大の判断ミスだった。柏インターは欠陥としか言いようがない。インターから6号線に至るまでに、1時間以上かかった。柏市民はこの不便さにどう耐えているのだろう?? 帰路は4時間を要した。今日、クルマに乗った時間はバイクに乗った時間のほぼ倍であった。アホくせーっ。
2003/12/23
宮古島ハズレの通達が来た。2300名以上の応募があったらしい。倍率2倍では新参者にとっては仕方ないが、宮古は過去のレースでもほとほと縁がない。今季、たかが1回ハズれただけで、青すぎると言われそうだが、宮古は常連達でいいようにやっている、という感もどこかにあったので、ホッとしている自分もいる。
んでは、アイアンマンにチャレンジしようじゃないか。この大会は更に次のシーズンにとっておくつもりだったが、急遽変更だ! 2004年に参加したる! そもそも今年の奈良尾の五島(台風で中止)に応募したのも、翌年のアイアンマンを意識して、まずは下調べと思ってのことだった(島が違うから下調べにはならないけど)。そうそう、恒例の4月の掛川も出ようかな。

2003/12/28
昨今では電気抵抗値で体脂肪率を量る方法(インピーダンス法)が一般的だが、これは身体が絞られるほど値に誤差が生じるらしい。そこで別のアナログ的なキャリパー法を調べてみた。以下、文献の計算式を独自に単純化。よってAやBの値に何の意味もなし。

体脂肪率キャリパー3点法の算出
(関数電卓が必要)

・上腕背部−肩峰突起と肘頭との中間点を腕の方向と平行につまむ。
・肩甲骨下部−肩甲骨下端の真下を脊柱に向かって45°上の方向につまむ。
・腹部−へその横を縦につまむ。

計算その1
3箇所の皮脂厚合計(mm)×身長^0.725×体重^0.425/体重×0.02152062=A

計算その2
109.35-A=B

体脂肪率(%)
45700/B-414.2
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身長^0.725×体重^0.425/体重×0.02152062の概算値
身長168cmで、
体重61kg → 0.0831
体重60.5kg → 0.0835
体重60kg → 0.0839

皮下脂肪厚1ミリ測り違えるだけで、体脂肪率は約0.3%ずれた。つまりこれもかなりアバウトってことだなー。
ところで、背中の脂肪は一人でどうやって測ればいい??