EKIDEN GrandPrix Tokyo参戦日誌
2010/12/11
駅伝 10kmパート

先月と似たような駅伝大会。まず名前が似ている。AUがスポンサーの一つという点が似ている。参加者が非常に多い(1500組6000人)のも似ている。暖かく晴れた日に恵まれたのも似ている。なぜか土曜日にやるという点も似ている・・・。Mixiコミュイベントとして3度目の駅伝参加。
まずは前回の反省から。
競技歴20年をもってすれば、ほとんど経験のない距離のレースでも何てことないはず、と甘く構えていたら見事に失敗。序盤から突っ込みすぎて、後半リカバリー不能なほどタレてしまった。このくらいの辛さなら40分維持できるという勘所を無視して突っ込んだ理由は二つ思い当たる。一つは多摩川CRの不整地面のパワーロスを鑑みずにキロペースの値に拘ったこと、もう一つ、起伏の激しい本門寺周回練で限界域まで追い込む走り方が増えたことで、高負荷への耐性がついたと勘違いしたのは間違いない。だが本門寺で限界域に達しているのは実際は一時だけで、上りの後にはかならず下りで楽ができるのであり、だからこそ追い込めている。それを平地のコースでやってしまえば、いつになっても楽になる要素はないのだから、ゴールまで辛いのは変わらない。そんな当たり前なことを忘れてしまっていた。
そんなわけで今回は、とにかく初心に戻ってきつくないペースで。追い上げはラスト3kmくらいからにしておこう。キロ3分50付近を上限ペースとしよう。シンプルにそう考えていた。正直、前回終えた時は、ちくしょータイムを一気に縮めてやるーなどと思っていたが、この1ヶ月の間に何も進歩してないのでとにかく欲を出さないことが肝心。

場所は江東区夢の島陸上競技場。新木場駅から徒歩数分の場所だ。運河沿いのこの競技場公園は、以前は京葉線の車窓から飽きるほど眺めたものだが一度として訪れたことがなく、大田区へ引っ越してから遥々来ることになろうとは皮肉なものだ。9時半に集合、R357を渡るだけでかなり渋滞し、会場入りは30分後だった。
着替えたら早速アップ開始。ゲストランナーを拝みたい人々の群れでトラックは詰まっているので、外へ出て今日のコースを走り出す。意外にもここでアップしている人はほぼゼロで、ひっそりとした公園内をゼッケンをつけて走っていると、大会とは関係ない家族連れが「もうレース始まってるの?」などと話しているのが聞こえた。途中の公衆トイレに入ってみると誰もいないので軽量化を1分半で済ませられた。
FootPodを見ながらキロ4分10くらいで走ってみる。そこそこ楽に走れている感じだが、これが3分50まであがるとどうだろうか。それにFootPodの誤差がどちらへ転んでいるのか今は判らない。果してレース本番になってミラクルパワーが出るだろうか、イメージトレーニングも意識して走る。
15分前になってスタート地点へ移動。すでに9割方の選手は並んでいる。問題なく前のほうに入ることができた。なぜか伊達公子嬢の応援挨拶のあと、いよいよスタート。

11:00 a.m. 駅伝1区スタート
ゲートは2秒程度で通過し、その後のスタートダッシュにも順調に乗れた。すぐに競技場を出て、幅狭な公園内道路へと入る。落ち着くまでは周りのペースに合わせると決めていたが、狭くて直角コーナーが連続する道でもほぼストレスなく走れており、スタートポジションが最適だったようだ。ただし後方はしばらく詰まり気味だったらしい。
500mほどで周りは落ち着いてきた。FootPodを見てオーバーペースになってないかチェック。もちろん遅すぎてもいけない。キロ4分台に入ったらNG。
後ろからふと声をかけられる。ショウジさんだった。当然先行しているのかと思っていた。しかも今頃になって追いつくとは意外だ。よほど後ろからスタートしたのかと思えば、ゲート通過は数秒と変わらなかったらしい。
普段着のようなラフなウェアのショウジさんの背中を見ながら、マイペースを心がけて走る。すぐに背中が小さくなる。慌てなくとも速い人は着々と追い上げていくことができる。
1km通過は3分44、スタートダッシュが効いて予想通り少し速いが思ったほど苦しくはない。
まあとにかくきちんとしたアスファルトのなんと走りやすく楽なことか、と多摩川と比較して思う。明け方に雨が降ったのだろう、木陰でシットリした路面は蹴り足で微妙にスリップして少し気を遣う。こんな些細な条件が気になる僕のデリケートな走りは困りもんだな。

南風が強い。
コースは公園内の細い道を隅々まで使って走る。1周5kmのコースを10kmは2周、3kmは後半の一部をショートカットする形となる。選手同士対面通行区間が多く退屈させないが、一蹴一蹴に集中するためには、対向を確認する心理的余裕がない。すれ違ったどなたかが声をかけてくれたとしても無視する形になってしまう。
2kmは3分50秒、計画通りだ。
距離表示は1km毎にきわめて判りやすく設置されている。5km差の表示板も同じ位置にあるところをみると、2周目も1周目と全く同じコースをトレースするのだろう。正しいペース配分把握の為には数mと誤差のない距離表示が望まれるが、得てしてこの手の大会は大ざっぱなことが多い。その点では2周目も判りやすそうで安心できる。

競技場に戻ってきて、エイド前を通過。250mlのペットボトルのまま供されていた。タイミングを逸して取り損なったが、飲みきれるはずのないペットボトルをゴミ箱に直行させられずやり場に困るよりは、取れなくて正解だったかも。紙コップじゃだめなのかな。
競技場の裏側に来た2.7km付近、観客席エリアからコミュ仲間の声援をもらう。応援をいろんなところで受けやすいこのコース設定はなかなかありがたい。

運河沿いの遊歩道へと続く坂を駆け降りる。まったくの平地かと思えば少しだけ坂があるのだった。同時に追い風となり、走路はトラックと同じグリップのいいゴムで出来ているのでもっともスピードに乗る区間だ。ちょっとは貯金を作った方がいいかな、とペースアップ、折り返して向かい風になったが、3km通過は3分44秒と速い。初心を忘れかけているようだ。トップか?と思しき女子選手に追いつく。

そして先ほど下ったところを今度は上り。意外と傾斜があり、ここで初めて膝痛が現れた。やはり上りで顔を出すな。さほど問題なくクリア。
小さな折り返しポイントがあり、ショウジさんが意外と離れてないことが判る。あれ? 僕のペースが速いってことだろうか。競技場内へ入り、トラックのスタートゲートを再び通過、上りと向かい風に苦しんだ5kmも3分45、んー?大丈夫か。

周回コースはわりと好きだ。すでにやったことをもう一度やればいい、と思うと気が楽。だが今は楽ではない。ちょっとしんどくなってきた。ゲート通過直後はギャラリーが多いので、涼しい顔で颯爽と通り過ぎるが、内心かなり限界だ。限界? 当初の理念を逸脱しているのは明らかだがすっかり忘れている。6kmは3分50、ようやく計画通りのタイムになったが、実は意図したものではなく、ぎりぎりな走りで徐々にタレてきた結果なのだった。
実は先ほどからショウジさんの背中が気になっていた。どういうわけか、明らかに近づきつつある。フォームはジョギング風になっており、おそらく何かトラブルが発生しているのだろう。だがどんな理由にせよ、ショウジさんに追いつくという機会はなかなかない。どこでパスするのが作戦として望ましいか、などと考えているうちにあっさり追いついてしまった。

7km地点は計測忘れ。この頃からロングラストスパートするのが本来の計画だったが、推定3分52で逆にじわじわタレつつある。今回も失敗レースの様相を呈してきた。暫らく似たペースだった女子選手に少しずつ離されている。
新木場駅前の大通りを跨ぐ大橋はゆるやかに上っている、大したことないのにきつい。
再びみんなの見ている競技場裏にきた。腰が引けてヘロヘロなフォームで元気なく手を振る。その後の追い風でなんとかペースをキープするが、8kmは推定3分53、苦しい。女子選手を目標に走るが安定したペースの彼女に対して垂れていく自分。そしてショウジさんに再び抜き返された。先ほどまでの不調の原因が払拭できたかのような勢いを感じる。

折り返して向かい風となったとき、大タレを危惧したのでどなたかの後ろに食らいつく。やがてパスし、前向きな気持ちが芽生え、9kmも3分52秒でタレをなんとか最小に抑えたが、最後の上りで再び気持ち負けしてしまい、先程のどなたかに抜き返された。
最後はトラックのスタートゲートをくぐらず、右回り逆走ルートでバックストレート側の中継ゾーンへ。まめきち。さんが真剣な表情できちんと構えていて頼もしく見えた。無事たすきを渡す。よろしくね!
最後も3分53でラストスパートと言えるものはなかった。

中継ゾーン。背後に見えるは京葉線の橋。

10km 38:10(自己計測)
HRave/max=157/164bpm EPOCピーク=247ml/kg TE=5.0 567kcal 気温18℃

38分台の目標はクリアしたが、あわよくばと期待していた37分台は実現ならず。まあでもやっと5年前の10マイルレース途中通過タイム38分36秒はようやく塗り替えることができ、過去の自分へのメンツは保たれた。
EPOCは247ml/kgでTEは4.9に限りなく近い5。前回と比べ明らかに低く、つまり追い込んでないというのはやや意外だった。大タレした前回は辛くても追い込み度はむしろ低かったはず。今回はタレをそこそこに抑えられたが、限界域へ持っていくこともできなかったようだ。理想的な走りのためにはまだもう少し工夫が必要だ。

この大会はAUのほか、Adidasなど大手企業が協賛して力の入ったブースが設営され、田舎くさい焼きそば屋の代わりにこ洒落た屋台カーが配置され、洗練されていた。アヂダスの新型シューズをレースで試せるサービスは利用してみたかったな。AUのRun&Walkをレースで使うとQuoカードが貰えるとのことで、重いケータイをどこに入れて走ればいいだろうなどと考えていたが、ふと、それでは何のために300円のチョコラBBドーピングしたのか判らん、と思い直して止めた。結局、レース後に数分試用してカードを貰えたけど。そこで使ってみて初めて、これは現在位置を地図で表示してくれるのかあ!と今更ながら文明の利器に触れる。ただ、レースで使った人の話を聞いてみると、走行距離で10%以上の誤差が生じており、そんなイイカゲンな精度じゃ使う気になれん。勘だけで走っても誤差5%以下(キロ5分ペースで±15秒)に抑えられるだろう。
駅伝といいつつ、後続メンバーの応援を怠り、どのくらいでゴールしたかも見届けていないとは薄情者。

仮装が銘々よく似合っていた。photo by Diceさん。

チーム:皇居走ろう豆!
ナンバー: 267
種目: 23K
メンバー: 私、まめきち。さん、ずんずんさん、ほっちさん
タイム:1:38:41
1区 10km 0:38:07 54/1476
トランジションエリア 0:00:31
2区 5km 0:22:30 179/1476
トランジションエリア 0:00:33
3区 3km 0:13:10 27/1475
トランジションエリア 0:00:38
4区 5km 0:23:12 401/1474

総合順位3%以内って凄くないですか?
チーム ナンバー グロスタイム 種目順位
皇居走ろう豆! 267 1:38:41 36/1474
皇居走ろう寺! 1368 1:43:13 86/1474
皇居走ろう民! 1499 1:49:59 240/1474
皇居走ろうぜよ! 1354 1:51:41 310/1474
皇居走ろう風! 1369 2:01:11 857/1474

月島へ移動してもんじゃで乾杯。いつもながら、騒ぎすぎた。
ここのもんじゃ、量も多くて実に美味かったよ。特にお好み焼きが!!