第14回幸手市さくらマラソン参戦日誌
2005/4/3
幸手市内 10mile (16.093km)

16kmという距離のレースは初めてだ。
どこかナメているのか、準備を全くせずに朝を迎え、朝飯も食わずに6時20分、家を出る。駅に向かう途中で、アミノバイタルなどのサプリメント系を全部忘れてきたことに気づいた。やっぱナメてるかも。
乗り替え駅の新越谷でコンビニおにぎりを食べ、8時に幸手駅に降り立つと、レース会場までの無料バスを並ぶ列が続いていた。バスは小型で運搬能力が低いのか、行列はちっとも減っていかない。30分後にやっと乗れた。ちょっとウンザリだ。
会場着は8時50分。スタートまで30分しかないから、結構やばいぞ。特に短いレースほど念入りなアップが必要なのだ。
ゼッケンと一緒に早速参加賞を貰う。肩からクロスでかけるデイバックで、Tシャツと違いこの手のものはたくさん持っていてもしょうがないなあ。新宿ハーフよりもロゴデザインがちゃんとしている点は○。結構使えるかも。
付近を走り回ったあとでスタート4分前にスタートラインに着き、近くにトイレがあったので駆け込む。いつもながらのギリギリ行動。
予想タイム60分以内のゾーンに紛れ込む。はて、今日の目標タイムを考えてなかった。60分といえば、あたり前だが時速16キロってことだな。そんなのはいくらなんでも無理だ。無理ならそのゾーンに入るな! ですね。でも目の前に、Tシャツのネーちゃんとか背骨の曲がりかけたジーさんとかトラのぬいぐるみ男とか居るんだよ。
定刻どおり9時20分スタート。ごちゃごちゃしたまま7秒後にスタートラインを通過できた。でも、道幅が狭いためその後もペースは上がらず、積極的に追い越していく必要がある。どう見てもスローな奴が堂々と最前列に居過ぎる。もう少し考えて欲しいものである。
レースの走り出しは、緊張感も手伝って跳ぶような軽やかさで走れるものだが、今日はアップが足りないのか身体が重く感じる。昨日ラーメン屋で見境いなく食った昼飯がどよーんと残っているような気もする。
天気予報は見事に外れてポカポカ陽気の気持ちいいコンディションだ。風もほとんどなく、おまけにコースはほぼ平坦。全般的にはいい記録が望めそうである。ただ今年の冬は寒い日が多くて折角の桜並木は全く開花していない。例年ならこれらが淡いピンク色で染まり、花びらがヒラヒラと舞う中を走ることになるのだろう。残念。
1km通過で3分58秒。障害物が多かった割には中々の快走だ。今日のプランを考えてなかったけど、この調子でいこう。
女性を何人か抜き(利己的遺伝子の都合上、男性は見てないです)、2km付近でひときわオーラを放つ女性を発見した。招待の浅井えり子選手である。ただし、そんなに速くなく、取り巻き(ファン)が周囲を固めているため、はっきり言って詰まった血管みたいになっている。ちょうどこのあたりは道幅2mの川沿いの遊歩道なので、抜かすのが大変、タイムも落ちた。せめて混雑の激しい最初の数キロ区間は、もう少しスピードを上げて欲しい。
「浦安ハーフを走る会」のウェアを着た人の威勢がいい。いつしか後ろに着いて走るようになる。こないだのレースではどのくらいのタイムで走った人なのだろう? それくらい訊いてみれば良かった。トラのぬいぐるみ男をパス。実は相当速いですね。
ほんの300mほどの区間だが、舗装されていない砂利道を15km/h以上で走るのは結構大変。僕以上に難儀している様子の女子1位をパスする。来年には整備されているはずだろう。
「浦安ハーフ」氏にずっと引っ張られるようについていったが、7キロあたりで前に出た。腕を元気よく振るとスピードが上がるということに気づき(今更ですか?)ペースアップしたらついてこなかったようだ。
淡々とレースは続く。一応全力で走っているつもり。脚よりも心肺機能がマックスである。3月の湯河原合宿以来、トランスミッターがどっかに行ったままなので心拍数は不明。湯河原で無くしてしまったかなあ。 10km通過は38分36秒。5km地点からの7kmの間が最も調子よく、すべてをキロ3分50秒ジャストで刻む。トレッドミラーならではの比類なき正確さだ。
あまりに淡々としているため、話は飛んでもう残り4キロ。やや疲れ感が出てきた。常にアクセル吹かし気味でないと、今までと同じペースで走れない。疲れてくるとピッチが遅くなりストライドが広くなる。脚の筋肉が充分残っているから対応可能なのだが、本来こういう走り方は良くないだろう。
ラスト2キロ。ここに至るまでずっと追い越すだけのレースをしてきたが、背後から足音と息遣いが近づいていることに気づいた。後半で追い越した、ヤルキ満々の中年筋肉オジサンだろうか。それとも案外女性だったりして、などといろんな予想を立てていたが、とうとう並ばれて、追い越された。同時に「あと1キロ」の看板を過ぎ、これを機にペースアップしたように見える。
追い越した人は意外にも、序盤で一緒だった「浦安ハーフ」の人だった。ずっとついてきていたのか、それとも追いついたのか。
見方によっては、最後の追い込み練には理想的なターゲットだ。しかし、着いていけない、というか、着いて行こうとしない自分。まあいいじゃん、という悪魔のささやきによって、結局10秒ほどの差を縮められないままフィニッシュした。1時間2分7秒。

スピードにして15.5km/h、平均キロペース3分51秒はハーフのベストとほぼ同じ。全区間、3分50秒〜3分52秒の間で安定したペースを刻んだ(最初の1キロはネットタイムで3分51秒)。あまりに一定だったので、グラフ化するのをやめました。
逆に言えば、ラストはそれなりにスパートしたつもりだったのに、その区間も全くイーブンペースだったのは口惜しい。
ハーフマラソンより5キロだけ短い分、脚には全く来なかった。ハーフではこのラスト5キロで一気に筋肉に大きな変化が起こるのだろう。2週間後のフルマラソン調整用としては、ほとんど意味をなさなかったかもしれないが、ダメージなく走りきれる距離として10マイルレースは悪くないかも。

ゴール後は無料のトン汁を食べて、芝生でゴローンとして(結構寝た)、最高に気持ちいいです。これで桜が咲いていようものなら、この後花見&宴会で盛り上がること間違いなし。
ただし、駅に帰るアシは早々に無くなってしまいますけど。