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JCRC第9戦アートスポーツ杯100km in群馬CSC参戦日誌
2009/10/18 Cクラス 102km (6km×17周) ここ三日ほど頭痛のような風邪のような奇妙な症状に見舞われており、1週間自転車から遠ざかっている。前日も家に篭って大人しく過ごした。モチベーションとしても下げムードの中、ほぼ1年ぶりの自転車レースは気持ち負けしてしまうのではないかとの不安があった。 風邪一歩手前の身体になるべく負担をかけないよう、朝の出発時刻を遅めに設定、午前のレースの応援ができないが勘弁してもらおう。 畑違いの自転車レースにも応援に来てくれるかおりさんを朝7時に荻窪でピックして、クルマの多い関越道を順調に北上、10時前に群馬CSC到着。この時間だと会場から遠い下の駐車場に誘導される。同じクラスの恒川さんがクルマを隣に寄せ直してくれて、安心して準備することができた。 気温は16度程度だが陽がカッと照りつけて、意外にも汗ばむほどだ。まだ少し時間があるので、来週ハーフマラソンのかおりさんをランニングに誘う。ただし僕は自転車だけどね。CSC近辺に平らな道などなく、急勾配の道をひたすら下りまた戻る、のどかだがきついコース。思いがけずいい練習になった(自己満足)。 コンビニ弁当を食べながら15分ほどローラーに乗って汗をかき、レース40分前に会場入り。ボトルは2本キッチリ用意する。一つはオレンジジュース、もう一つはクエン酸10g+アミノ酸3g+MDたっぷりの最近のお気に入りスペシャル。ハンガーノックは避けられるだろう。 ![]() スタート前の緊張。Photo by 遠藤さん(他も) 12時半にSがスタートし、2分間隔でA、B、Cと続く。アート杯は毎年人気で、各クラス70人前後の結構な大所帯である。本当に久しぶりなのでかなりビビリが入るかと思ったが、100kmの長丁場なので殺気立った雰囲気はなく、落ち着いて走り始めることができた。ヘアピン、S字カーブ後の詰まり具合で集団の本気度をある程度測れるが、あまり脚を休められず、つまりきびきびとしていて無駄な失速はない。1周目を終えてタイムをみると9分50秒、体感よりは遅くてガッカリするが、2周目も同じようなイメージでアクチブに感じるので、隣の恒川さんに、「ちょっと速いね」と言ってみる。後で調べたら例年そんなもんだった。 午前のレース参加組からは結構暑かったと聞いていたので、2本のボトルでは足りなくなるほど暑くなったらどうしようかと恐れていたが、暑さのピークは過ぎてしまったのだろうか、曇りがちになり意外と風は涼しいのでアームウォーマーがあっても良かったかもと思うくらいだ。3時間高負荷で走り続けるにはちょうど良い気温だろう。 3周目のリフト下坂あたり、突然僕の右手前方で落車。なぜこんな場所でと思う珍しい場所だ。よそ見でもしていたんだろう。運良く少し回避しただけでやり過ごせたが、後続には結構なダメージを与えたようで、少し集団が崩れる。トップは容赦なくハイスピードを維持する。この周は9分40秒、確かにちょっと速めだ。リストラも行われたらしい。いつの間にか恒川さんもいない。 今回初めてSuuntoの自動ラップ機能を使ってみた。6km経過毎に自動で計測してくれるもの。 当然、ちょっとずつ誤差が出てくるのだが、今回は1周でおよそ10mほど、1秒ずつ遅れていく。自動ラップ機能は設定距離が100m単位ではあるが、タイヤ周長のパラメータを変更すれば微調整できそうだ。ラップの押し忘れが無いのはいい。ただスタートラインから徐々にずれていくので確認は次第に困難になっていく。 4周目あたりからざわめきが起きるようになる。前方にBクラスの大集団が見えてきたからだ。前の獲物を追うという心理も手伝ったに違いない、見る見るBクラスのお尻が近づいてきた。5周目の途中でとうとう追いつき、右側から追い越しを始める。 こういう場面は特に注意しなければならない、と焦って前に出る。Bの塊を利用して、リストラが図られると思ったからだ。ゴール手前で追い越しが完了し、この周は9分16秒と最速を記録した。20名程度のCクラスがBの前へ移動を完了した。 ![]() だが審判によるBCの区切りは行われず、予想しうる当然の成り行きとしてBはCに連結してきた。Cは次の周も9分27秒と速いペースを維持し、追い越した者としての責務を果たしたと思うが、いままでマッタリ走ってきて脚が残っているBはむしろCの先導を「遅い」とすら思ったことだろう。そのうち、再びBが先頭付近まで上がってきて、完全にBC混合チームになってしまった。 7周目あたりでSのメイン集団が追いついてきて、右レーンからごっそりパスしていった。一時はSを見送ったものの、どういうわけかSがスローダウンして再び追いついてしまった(とある事情から先導バイクが抑えたらしい)。こともあろうか、BCはSを再び抜き返そうと右から集団内に進入を始めた! いくら何でも図に乗りすぎだろう? これには静観することにした。やがてSがスピードアップし、そこに紛れ込んだBCの数人がSと一緒にゴールまで逃げきってしまったとしても、その功績に対して評価はしないし、そんな奴等と争うことは意味がない。幸い、大多数は同じ考えであり、遅蒔きながらマーシャルがSの後ろについて我々をコントロールした。Sに再び追いつくことはなかった。
11周目の心臓破りで、Cの二人がにょろっと抜け出した。マッタリしかけたのでペースアップしたいだけのような仕草だが、同じチームなので計画的な逃げという考えもある。僕も賛同の意を示そうと前に出る。するといつしか4人ほどが完全に逆放置状態。一瞬で距離が開いてしまい後ろは見えなくなった。中途半端な行動で4人がまとまる気配もなく、僕は空気DHポジションで先頭を追う形になった。Suuntoの距離計は64kmを示しており、あと40kmも逃げつづけなければならない、と思ったとたんに気力が失せ、力を抜いていると、ゴール手前で集団に飲み込まれる。ずいぶん開いたと思った距離もこんな簡単に縮められてしまうのか、と思うと、今の実力でアタックするのは到底不可能だと悟る。 これを境にしんどさが顕著になってきた。もう勘弁してくれ、今すぐ降りたいという気持ちで一杯。ある一線を越えたパワーを長時間出しすぎたようであり、心拍はもう思うように上がらない。ゴール地点で応援しているみんながいなかったら、切れたフリしてサイクリング状態に切り替えていたに違いない。それと激しい頭痛に見舞われていた。ボトルの高濃度ドリンクの副作用だろうか。別のものが飲みたいと思った。補給ポイントで今あるボトルを投げ捨て、ウーロン茶を下さいと頼もうかとも思ったが、ゴール付近は非常に騒々しいので意志が通じるとも思えない。 自分の中で今一つ盛り上がらないのは、先ほどのSに紛れて先へ行ってしまった選手がどれだけ居たのか判らないことだった。ギャラリーからは時折、トップと○○秒差、などと声がかかる。とにかく誰かが逃げていることは間違いなかった。「もっと前々ぇ〜」とハッパをかける細沼さんの声だけは良く聞こえてきて、要するに積極的に追わないと勝利はないぞ、と言っているようだった。 しんどさと頭痛に悩まされる単調な周回が1時間近く続いた。ごくたまに前を引くこともあったが、義務感に駆られてあえて自分が前に出なくても、積極的に走るメンツはいくらでもいた。夕陽が沈み始め、下りヘアピン後に真正面から視界に飛び込んでくる。少し寒々しさが強調され、身体が強張ってきている。 残り2周になり、トップと52秒差、との情報が入る。52秒じゃ絶対追いつくわけないね、と和やかに話す声が聞こえてきた。僕にとってもかなり限界走りだったのでこれは同感だと思う。心臓破りを苦しみながら上り、あと1回ここを上る力はかろうじて残っていることを確認した。最終周に入るとき、トップと25秒差、と言われた。一瞬、望みがあるかと思ったが、相手も追走集団との安全な距離を測りつつ賢く走っているに違いないのだ。 最終周は当然スピードが上がった。心臓破りまではしっかり力を残しておくよう、温存走りでじわじわ追い上げる。だが、その心臓破りにきてCの一人がガツンと上げ、このスピードは無理だと一瞬で悟った。ワンテンポ遅れてBが数人反応して、それを追うようにパラパラと続く。僕も必死で追って前寄りでクリアし、先頭からの一本の糸を千切らないようにバックストレートを必死で追った。Bが数人まくっていく。森の中へ入ったあたりでさらにドッと追いつかれ、集団の内側に埋ってしまいポジション的にもヤバくなってきた。 ゴールスプリントは一応下ハンに持ち変えるだけの冷静さがあったようだが、これってやっぱり意味あるのか? と思いつつ、力の全く出なくなった状態で形ばかりのダンシング。僕のように瞬発力のない者にとっては、上ハン&シッティングでジワジワ追った方がまだマシなのではないかとちょっと思った。やっと辛さから解放される、と思うと嬉しいゴールだった。 ![]() 昨年と比べて平均HRが9高い。しんどさがグラフからも窺える。ラップも総じて速め。 time=2:47:59 HRave/max=147/167bpm TE=4.9 EPOC=232ml/kg(7周目すぐ) 1972kcal ↑1342m こんなにレースがしんどかったのも最近珍しいなとつくづく感じた。心身ともに疲れ果てた。後半、完全にタレてしまった状態でペースを維持しなければならないしんどさは大きいようだ。 結局、逃げていた選手が誰だったのか判らず、少なくともリザルトから察するところB,C共に誰もいない。自分がトップ集団に居たことはゴールして知った。そうだったのかあ〜とちょっと悔やまれたが、知っていたとして何かどう変わっていただろうか、思い返せば、やり直せそうな場面は見当たらない。最終ラップで最も心拍が上がり、キッチリ追い込めている。 今年も、やっちまったの7位で、3年かけても昇級ができなかった。とは言え、去年より脚力が明らかに落ちているなかで、去年と同じ順位に食い込めたのはかなりマシと考えていいのかもしれない。 陽が落ちかけて応援のかおりさんがとても寒そうだ。長い時間ありがとう。僕は豚汁を食べる元気がない。打ちひしがれてしまったかのようだ。 最近お気に入りの「まんてん☆の湯」に遠藤さんと立寄る。この寒さで有り難みが大きかった。そこそこの渋滞に遭いつつ、午後9時頃無事帰宅。 6km×17周 7位/72人中 2:47:59.413 ave=36.43km/h トップ差00:17.816
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