JCRC第5戦in群馬CSC参戦日誌
2005/7/17 
Z2クラス(個人2時間エンデューロ) 

5月の雨の五島で前輪のZIPPのスポークが切れたのは、普段と違う走り方をするロードレースで酷使したからだ、と結論付けた僕は、本命レース以外では今後ZIPPをなるべく使わないと決めた。ツールでも使われているZIPPが僕ごときの走りで音を上げるはずなどないのであって、本音はというとフツーのアルミのホイールでちゃんと走れないとイカンだろう、という気になってきたのだ。
先月の練習でリム打ちして一部がモッコリ突起してしまった旧キシリウムを、カイシャの万力でグニグニとへこませて修理。VXRSにセットしたついでに体重計に乗る。うーん。やはりZIPPよりはググッと重い。新車当時より微妙に増えているのはなぜだろう。フレームに水でもたまっているのか。
試走してみると、万力での修理は一応の効果があり、よほど神経を集中させないとブレーキシューからのコンコンコンという音は判らなくなった。EASTONの新しい完組が欲しいナー、という物欲もひとまずおさまって、よかったヨカッタ。今月の走行距離150kmの奴が、買って後ろ指を刺されないものは、せいぜいバーテープくらいのものだ。

本日のZクラスでご一緒するチバポンズ山本さんと行くことになった。
朝4時半に山本さん宅出発。昨今の度重なるガソリン高騰のため、エコエコアザラク運転を励行、群馬CSCに着いたのは7時頃だった。かなり、のんびりしすぎた!
着替えとか軽量化とかであっという間に時は経ち、アップしたのはほんの数分、3本ローラーで3km走ってハイおしまい。少なすぎませんかね?? やばすぎませんかね。
前回の群馬戦では結構な落車が重なったためか、スタート/ゴール地点はバックストレート側に変更となった。まあ、僕にとっちゃ意味はない。
スタート直前にトイレによって、身体に水を振り掛ける。ボトルは2本、アミノバイタルにメダリスト粉末を追加した。暑いレースになることを予想し、多少は意識したのだ。
なぜかスタート前にルール説明が行われた。それによれば、グローブ着用義務らしい。実は片方がどうしても見つからず、今日は素手で来てしまったのだ。いきなり規則イハーンなのである。見逃してくっさい。
2時間耐久のZ2のメンバーは40人弱。山本さんから、マークすべき数人の名前を聞いていたけど、走り出してしまえば誰が誰だか判らなくなってしまった。というか、走りながら一人一人チェックする余裕が全然無いんだろう。
ローリングの1周目は10分26秒で、前回と同じような滑り出しだ。だが、決して楽な印象ではない。心臓破りであっさり164bpmまで上がり、今思えばアップ不足が原因だと思うが、局所的に限界走行になっている。こんな調子で、2時間も持つだろうか。まだコースに慣れていないのか、コーナーでギクシャクした走りになっているのが分かる。昨晩降った雨が部分的に路面を濡らしていたが、それに過剰反応してしまう。やはりアップではきちんと試走したほうがいいだろうか。
2周目以降はスパッとスピードが上がって、下りヘアピンの後は早くも1列棒状だ。ここで慌てずに落ち着いて追う自分。とにかくヘタにマックスパワーで脚を使ってはいけない。序盤で誰かが抜け出すだろうと考えていたので、そのタイミングで切れることのないよう集団前方寄りのポジションを心がける。
だが、心臓破りではやはり165bpmまで上がり、要するに禁じ手のパワー全開である。じわじわと筋肉が酸っぱくなっていくのが分かる。こんなんじゃ自滅するぞ、との意識がそのときあったかどうか、もはや覚えてないけど、多分考えてない。ゴールラインを通過して、9分38秒のラップを刻んだ。たしかこれは過去最速だ。どうりで辛いわけだ。
3周目、4周目と速いテンポのまま落ち着きを見せない。そのアップテンポな感覚に乗って、どういうわけか前のほうにズズっと出て調子ぶっこいているおいら。危機的状況ってことが、判ってないんだよ。4周目の心臓破りでは、とうとう強烈なバックアタックをかまし最後尾まで落ちる。結果的には上りに弱い者がとる常套手段のような走りだった。そこで初めて「あれ? おいらもうダメかも」と悟る。上りきったところですんなり千切れたが、あまり慌てずに後を追う。慌てなかった理由は、省エネ走行でも多分追いつけるという読みと、もう千切れてもいいかという諦めの境地がごちゃまぜになっていた。ゴールラインでは集団とはもう絶望的な距離になっていたが、僕の前に一人おなじように切れている人がまだ集団復帰を目指して頑張っているのが見えた。いつものホームストレートでその彼の後ろにつき、上りでパスして彼を引き連れながら集団復帰した。フーッ。
そんなわけで5周目はドエリャー辛くなった。当然ながら脚を休める間が無くなってしまった。下りヘアピンを過ぎてのダッシュについていくのも限界で、リフト下のあたりでは審判のバイクが僕のしょぼい走りを伺うかのように背後でエンジン音を響かせる。そして5度目の心臓破りでとうとうエンジンつきバイクは僕を追い越していった。見る見る引き離される集団。さらばじゃ。
さすがに、今度は集団復帰を完全に諦めた。いつかペースが落ち着くことを期待して、後先考えず集団にしがみついてきたが、どうやらその目論見は外れたようだ。考えてみれば、快晴に恵まれ風はなく絶好のレースコンディション、1周10分の去年より速いペースで進むのはごくアタリマエの理屈だった。
さて、ここからが第2ラウンドの始まりだ。千切れたからといって、終わりにはできない。せっかくお金払ってコースを走っているのだから、有意義に過ごしたいものである。
一人になってみると、下り高速左コーナーをノーブレーキで進入できることに気づいた。それはたぶん、ソロのほうが速いことを意味するのではなく、コーナーの入りのスピードがそもそも遅いからなのであった。そう悟ったのはソロ走り3周目くらいだ。コーナー途中のスピードを見てみると、48km/hと出る。集団だとどのくらいだろうか。折角の機会なので、周回毎にライン取りを研究してみる。ずっと加速しながらアウトでコーナーに入り、遅めにインに切れ込むと速いことが分かった。だいたい53km/hくらいまで上がってきた。その後の右ヘアピンは最高49km/hくらい。こんな急コーナーでも意外と出てるんだなー。
この程度のスピードじゃ誰か笑ってますね。
先頭集団は僕が切れた時点で20人は残っていた。結構な人数だ。あのスピードに負けて千切れる人がもうあと5人くらいは出てきて、小集団を形成しても良さそうなものだと期待していたが、ごくまれに一人だけポツンと走っている人を見かける程度で、もはや彼は千切れてすっかりヘトヘトなのか、それとも周回遅れなのかよく分からないくらいに遅いので、まったく意味が無い。
僕より早めに千切れたらしい3人くらいの小グループがコンスタントに後方1km程に位置していて、ホームストレート過ぎで対面する。彼らに混じって走ればかなり楽だろうし、多少周回ラップも速くなるだろう。しかし、1km後方の同じスピードの集団を待つのはどれほど意味があるだろうか。その計算は僕には不可能なので、結局一人旅は続く。
1周およそ11分かかっている。一人ってホント遅いね。これでもすごくがんばっているのだ。われながらめげずに高負荷を維持してへこたれずに走り続けている。心拍数も高い位置をキープしている。そこまで自分を追い込む理由は何だろうか。このごろの練習不足をここで解消、というだけのことかもしれない。
10周目あたりで暑さが急に肌で感じられるようになってきた。時刻も9時半を回り、気温も急上昇したようだ。ほとんどのクラスはこれからスタートだから厳しいだろう。
感覚的には、平地は相変わらずのスピードを維持できているようだが、上り区間では急にスピードが落ちてきた。ある一定以上のトルクに脚が耐えられない。心臓破りは、しばらく前からずっとダンシングで上ってきたが、下手をすると25Tでもダンシングしている末期的状況である。いつのまに、こんなにのぼりが苦手になってしまったのだろう。思えば五島のアイアンマンでも、先週の雨情ショートでも、のぼりが特に冴えないとの印象で一致しており、根深い問題のようだ。特にシッティングでの登坂能力の低下は著しい。今日千切れたのも、原因は心臓破りでの僅かな区間に集約されている。
もうすぐ終了の2時間を迎えるころ、リフト下を過ぎたあたりでトップにラップされた。一人逃げていたようだ。その後大集団にいつ飲み込まれるか少々気がかりではあったが、トップとは意外と離れていたらしく、1周走って終了。
39人中20位で、終わってみればいつものポジションだった。

だがしかし、ぬわーんと、大雨の降った去年より3分近くも遅いではないか。ダメダメですなぁ。
更には、自分が一人で走った部分だけを見ると、2年前に初めてロードレースというものに参戦したここ群馬でのXクラスより、アベレージは低い。反省しきりである。



近場のお風呂のタダ券が参加賞なので、その露天風呂に浸かって、蕎麦食って帰った。天ぷら蕎麦は意外と安い1230円(大盛り)。微妙なトロ味があって美味かった。