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JCRC第1戦in修善寺CSC
JCRC主催の第一戦目、修善寺CSCでのレースは、練習主眼でZクラスに参戦。とにかく沢山走ってコースを身体で覚えようという目的もある。Zクラスとは、脚力レベル分けしない約2時間30分+αの個人耐久レース。修善寺のコースは大変厳しく、ここを2時間半全力で走りつづけることは、僕にとっては前例のない過酷さである。2004/3/27 Zクラス(個人エンデューロ) 先月のウインターロードの学習効果もあり、朝5時20分に家を出て、ターンパイクではなく箱根新道を使い、伊豆スカを通って7時45分にCSCに到着。万事予定通り。昨日買ったアミノバイタルを見事に忘れてきたのが唯一のボケ。 素晴らしく晴れて、富士山が綺麗に拝めた。気温も高くなりそうで、大変結構。久々に決戦用ZIPP404ホイールを装着して走り出し、前ブレーキをかけるとシュルシュルシュルと異音が鳴る。調べてみると、ブレーキシューのすぐ脇についている謎の部品が、カーボンリムをがりがり擦りつけていたのだった。ブレーキシューが減ったために、その部品が飛び出していたのが原因ではあるが、この部品は何の意味があるん? とりあえず、そいつを外してやる。 2,3日前まで恐ろしく寒い日が続いたのに、突如気温が高くなりそうだということで急遽、前日の金曜日にOD-BOXへと走り、レーパンを購入。上は半袖で走るべきかどうか最後まで悩んだが、結局長袖で行くことに。ナントカウォーマーとか、買えばいいのだね。 スタートに並ぶと、周りは98%チームジャージ。おいらのウインドブレーカー生地のウエアは、地味さ故に大いに浮いているような・・・。おまけにバイクはケストレル? んじゃそりゃ? 自意識過剰気味なのである。 厳しく長いレースになるので、スタミナ温存のため試走ナシでスタートを切る。トイレやら何やらで、その時間がなかったとも言えますが。 まずはオートバイ先導のローリングスタート。直後にスタートするSクラスの集団に乗っからないように監視するのが主な理由のようだ。ローリングとはいっても、僕にとっては全然のんびりってわけじゃない。アップなしなのでなおさら厳しい。 今日の作戦といえば、マイペースを守ってアベレージは高く、という程度のものであったが、いきなり集団から離脱するのもある種の決意が居るわけで、結局ついていってしまう。1周目のラップは9分55秒、スゲーぞ。3周しかしないウインターロードでも最短10分20秒だったのに、10分を切っている。順周りのほうが速いのか?(多分そうだろう) こんな調子じゃ最後まで持つ筈が無い。2周目に入ってオートバイが行ってしまうと、先頭集団には付いていけなくなり、いきなり一人旅となった。よし、ここからマイペースだね。 ところが、見栄張る君はズシズシ行ってしまうのである。馬鹿だなー。2周目は最速ラップの9分49秒。3周目で見事にダレて11分。 4周目の後半に、びゅーんと抜いていくZの3人組を発見。マジかよ、早くもトップ集団にラップされたか。試しに後ろに乗っかってみると、予想に反して着いていけるのだった。あれ、これって違反? と気にしつつも、同じクラスだからエエンとちゃう? ってことで着いていく。俺って結構やるじゃん、とおめでたい奴。 Zクラスの優勝候補筆頭は、チーム物見山の奈良選手と聞いている。3人の中に物見山は居ないが、チバポンズジャージが居たので(奈良さんはチバポンズとしても出ることがあるため)、「このヒトがうわさの奈良サンか。それにしちゃ、スネ毛が伸びホーダイであるな」なんて思いながら見ていたが、ふと自転車を見るとSEMASのフレーム、なぜかシートステーにマジックで山本と書いてあるのを発見。 だよなー。先頭集団なわけないよなー。 でも、ヒトに着いていくと、苦労して上る坂も楽になることを再認識。また、スピードの出る比較的平らなホームストレートなどは明らかに一人で走るのは不利だ。小ぢんまりでも集団走行のメリットを痛感する。先月のウインターロードはまるでダメだったけど。 そうして、かろうじて着いていき、徐々に楽になったのか、そろそろ引き役も仰せつかりますぞ、という感じになってきたところで、SEMASの山本さんはちぎれてしまった。長旅なんだから4人で助け合って行ったほうが精神的にも有利に思えるが、それよりも時々パスしていくSやAクラスの特急に一瞬でも乗りたいらしく、その度にペースが乱れる。どうも仲良く行く気はないみたい。難しいものですな。 そしていつしか2人に。8周目あたりで、突然右フクラハギが攣る。なんてこった! 思いっきりバックアタックをかまして、またしても一人旅に。それにしても、まだ中盤だというのにハデに攣ってしまって、残りをどうやって走ったらいいのだ? 長い下りを利用してストレッチなどをしてみるが、余計攣りそうになる。そんな調子でトロトロ走っていると、今度は本物の先頭集団がびゅいーんと追い越していった。物見山のイカすパンツを履いて、10人ほどの集団を引っ張っている。後光が射しているようだ。トップは16周するから、もう一周パスされることは避けられないだろうと考える。つまり自分は14周か、するってぇと、なんだ、おいらはあと5周か6周するのか。ギョエー、マジですか。もうクタクタですけど。 CやDクラスのレースがスタートしたようだ。 CやDは周回数が少ないので、スプリントっぽく、アタックゥーという感じの走りで、まったく着いていけない。もちろん、その前にヘロヘロ状態であるが。 いまや全ての坂は38×25Tで、所々ダンシングじゃないと上れなくなってきた。意識が朦朧として、マジでフラつく。後ろから選手がやってくるときは、酔っ払いおじさんみたいにすり寄って行かないよう注意せねば。 早々と千切れていたはずのSEMAS山本さんが追い越していった。結局この人は、前半で僕が世話になった小集団のなかでは最速でゴールするのである。ペース配分がいかに大切かを物語っている。 奈良選手が今度は単独で追い越していった。もはや彼についていける人は誰も居なくなったか。 もうどうにでもしてくれという感じになってきた13周目。心臓破りの坂を最後の力を絞り出してようやく終えようとしていた時、ふと一つの疑問が脳裏をよぎる。次の周はこの坂、上れるんですか? まさに歯磨き粉の最後を搾り出すようにしてようやく上ることができた今、次の周にもう一度同じパワーを期待するのは無理というものであろう。つまりは、「次回に出しうるマックスパワー」が、「この坂を登るために必要なパワー」を下回りそうだということであり、ペダルは下に踏み下ろせずその位置に留まり、下向きのベクトルと上向きのベクトルが拮抗し、上向きが勝る瞬間が来るということである。 そんなバカなことをイラスト付きイメージで考えていたら、後ろから先導のオートバイがやってきて、避けた弾みで90度もの方向転換をしてしまった。思わず下りそうになるのを回避したその先は東屋のトイレであった。尿意はなかったが、ひとまず駆け込む。筋肉の回復を待つ口実を作るとは、なんともいいアイディアではないか? さて、そんな絵に描いたような日和見行動に85秒を費やし、やがてゴール前を通過すると、周回表示の前にいた係りの人が、人差し指を突き出して僕に無言のアピールを投げかけた。そのジェスチャーは、あと1周ってことですか? それとも君がいま1番最高だぜってことですか。どっちなんだろう・・・。 我ながらくだらない考えに腰がくだけるところであったが、あと1周と知ってすこし元気が出てきた。トップとは2ラップ差が確定したこともすこし嬉しい(結構ギリギリだったようだけど)。トイレ休憩が効いたか、最後の心臓破りも苦労の末クリアし(ベクトルは下向きに働いたのであった)、あとはもう大丈夫でしょう、と思うと心底ホッとした。 そして念願のゴール。 自転車でここまで追い込んだ事は、未だかつてなかったと思う。 駐車場へ戻ってクルマで横になると、天地がぐるぐる回って見えた。そのまま気絶。 過激なコースのサーキットで行う耐久レースは、体力勝負とは別のちょっと独特の面白さもあるかもしれないと思った。 ![]() ラップ毎のタイムと平均心拍数の推移。 まあ、グラフ化するまでもなく見事に潰れてしまったレース展開であったが、意外と悔いはない。潰れることは承知の上での走りだったし、本命レースではないから、うまく走ってタイムを縮めるよりも潰れて絞りきることで一皮剥けたような気もする。限界で走ることで、次回以降の作戦も立てやすくなっただろう。次の群馬も潰れるまで走るかな。 帰りの伊豆スカでクルマがガス欠寸前になったので箱根峠で立ち寄ると、なんとリッター129円もしやがった。こういうのは、ボッタクリというものでしょう。そんなところで買う方が悪い? まさしく。そこで教訓その4を思いつく。 伊豆へお出かけの際は、ガソリン満タンにして行こう(ひねりなし)。 途中の品川区内ではリッター103円だった。超アホくさ。 |
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