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佐倉朝日健康マラソン2014参戦日誌
2014/3/30 42.195km 昨日が節制した食事内容だったせいか、5時起床時はすでに腹が減って早速おにぎりを一つ食べる。体重は60.6kg、残念ながら前日朝より重く、節制効果は見られない。今回の挑戦で従来より優位性があるとすれば、唯一体重の軽さくらいなのに。1月中旬に起こした肉離れは3月中旬まで引っ張り、思い通りに走れるようになったのはテーパー期に入ってから。サブ3ペース自体がすでにしんどく、これを3時間維持する目標はきれいさっぱり見送る決心がつき、却って雑念が無くなり清々しくもあった。 6時自宅出発。駅で入念にトイレに寄り、佐倉まで1時間40分の長旅に備えるも、発車10分後には早くも尿意。なぜこうもトイレが近いかなあ。去年と同じパターンだ。車内で残りのおにぎりを食べ満腹状態。食欲が満たされ過ぎると闘魂が湧いてこないのが少々問題だ。 車中「シークレットレース」に読み耽って時間を忘れる。レース前のイメトレに役に立った。 8時に京成佐倉駅着。タクシーで会場へ。今年から、ゼッケンは事前送付となったため受付が省略されるだけでなく、ゼッケンを着けた状態で会場入りできる、寒い中で着たり脱いだりをしなくていいので、マラソン大会はすべてこの方式を導入してほしい。 ニーマル関東支部メンバーと合流できたら、全くすることがなくなって困った。雨なのでその辺に座ることもできず、スタンド裏の便所脇で立ちぼうけの我ら。んー、次回はもう少し何か考えた方がいいかな。もっと遅らせてもいいんじゃないかとか。 最後のトイレもスムーズに済ませ、10分前にスタート位置へ。去年よりは若干後ろに並んだがスタートラインまではすぐだ。この素晴らしい環境はぜひ継続してほしいところ。 9:31 a.m. フルマラソンの部 スタート 定刻より1分ほど遅れてスタート。すぐに急な下りがあり、ここで重力にまかせて楽にスピードを上げ、去年のように抑え過ぎないように気をつけた。なぜか足底まわりが強烈に痛いのと、珍しく横っ腹が痛くて苦しい。順調とは言えないスタートだ。息を切らせながら佐倉駅までのアップダウンを我慢して走る。オレンジのメッシュのウェアに陸連登録ゼッケンをつけた女性が積極的にペースを上げていくのが見えた。無意識に着いていこうとするが速すぎて徐々に離される。サブ3を狙っているようなペースだ。 京成スカイライナーと並走する脇道へ来ても相変わらずしんどい。体感通り心拍も高く、ログによればスタート8分後には148bpm以上のゾーン5に突入している。本来ならしばらく140以下で走りたいところなのに。今日はストライドセンサーもつけず、基本的に時計に頼らず意の向くままに走ることにしたのだが、突っ込みすぎてないか一応確認すると、期待ははずれて体感通りのそれなりなラップ値が刻まれている。 雨に備えビニル袋カッパを被っていたが、まだほとんど降ってないし、周囲も着ている人は少ない。そのうち暑く感じ始めるだろう。結局スタート前の防寒の役目だけに終わり、4kmあたりで脱ぎ捨てた。気温は15℃前後と高めで、寒さは全くない。 0-5km 22:07 (P4:25) スタートロス16秒含む やや風が強いものの、前半は追い風となるため助けられている。体感的には完全な無風で、しっとりした中を静かにレースが進む。足底や横っ腹の痛みがなくなり、ようやく安定してきた。路面の水たまりなどは少なく、今日のために新調したTakumi-Renが水を含んでグチョグチョってことはない。ただ早くも二の腕が脇の下とこすれてヒリヒリしてきた。 相変わらず心拍は想定より高めで息が少し荒い。今の自分には負荷が高いってことで、このまま行くのは自滅パターンという気がするが、ペースは決して速くないので落とす気になれない。 5-10km 21:35 (P4:19) 高い心拍に慣れてきたというか、観念してきた。今日はこのまま行けってことらしい。 3月に入ってからはスローペースな通勤ランで距離を稼いだ。スピード力強化には全くつながらなかった分、地脚強化には貢献したのではと感じている。つまりタレにくくなっているのでは?との都合のいい解釈が出てきた。 じょ〜さんが応援に来ることを前日知った。どこで待ち構えているかも宣告されていたので、ちょっとした楽しみでもあり、レース全体の中での距離感把握に役立った。赤ちゃんも連れて3人での応援をうけた。頭が下がる。復路で再びここへ戻ってきたとき、余裕ある顔で通り過ぎることができるだろうか。 サブ3ペースの場合14km地点通過の目安はほぼ1時間。本日は1分03秒過ぎていた。 10-15km 21:44 (P4:21) 少し手前から微妙な上り勾配を感じ始め、15kmの距離表示を境に急坂が始まり、300mほど続く。佐倉のハイライトのひとつだ。 去年はやや抑え過ぎたかも、との思いから今回は周囲のペースに倣って上ってみる。向かい風もあって息が上がる。16kmまでの1kmを去年よりも5秒早く(4分43秒)クリアした。まあその程度の上げではある。平均心拍は150(昨年比+4)であった。数少ない上り区間なのだから、もっと恐れずに追い込んでもいいかもしれない。 その後の下り区間で遅れを多少取り返すのが筋だが、そうはならなかった。体感的には結構飛ばしたんだが。 下り終えると印旛沼沿いをぐるりと回るルートへと入る。路面の水たまりが気になりだし、足元を見ながら走っていると、鮮やかなオレンジ色のAdizeroを履いた選手が目に留まった。踵の形はTakumiに似ているが、ラインナップにこんな色あったかな。もっぱら僕の興味は靴に注がれていたが、不思議とペースが一致し、その後ずっと一緒に行くことになる。というか、彼が僕に合わせてきていたようだ。しばらく後ろに着いて走っていたが、道が広くなったところでじわじわと抜き始めると、明らかにすり寄ってマークしてきた。ケリをつけようと無意識にスピードを上げて消耗戦になるパターンは避けたい。この先向かい風が予想されるし、ペースが合うのなら一緒に走ればいい。結果的には前を走ったり後ろを追っかけたり先頭交代を繰り返す。 15-20km 22:01 (P4:24) ハーフ通過は1時間32分20秒。その場で確認はできていない。正直もう少し早いと思ってた。疲労感はさほどなく、さあこれからハーフマラソンスタート、って言われても十分行けそうな感じ。遅いんだからそりゃそうだ。 22km以降はがらりと向かい風基調に変わり、気張る場面が増えた。これまで追い風に救われてきたから、キツイ後半戦を覚悟しなければならない。賢く集団について走りたいところだが、周りにはペースの合う選手が見当たらず、向かい風をもろに浴びながらポジションを上げていく。ただ感触としては悪くはない。 20-25km 22:09 (P4:26) 大分へたばって僕のペースが落ちてきたのだろう、オレンジのadizeroの彼がすっと前へ出てきた。細いサイクリングロードを追い越しながら進む。集中して走らないと千切れてしまいそうだ。そろそろ終わりが近づいているのかもしれないと感じた。 去年もちょうどこのあたり、ハイペースの人が現れべた付きして燃え尽きてしまった区間だ。やはり同じシナリオを辿るか、と不安に思ったが、キロ4分20以上のペースなので無理なはずはない。先週はJCRCで精神的に負けのレースをしてしまった。今日も同じことを繰り返すわけにはいかない。今はまだ足は動く。切れるか切れないかは気持ち次第だ。 幸い、今朝読んだ「シークレットレース」のタイラーハミルトンがレースで苦しみぬいて勝利する話が自分を奮い立たせてくれる。きっと自分は耐えられる、と前向きな考え方を維持できた。ドーピングの話なんだけどね。 25-30km 21:57 (P4:23) サブ3ペースで30kmは確か2時間7分、と覚えていた。デジタル計時板が11分台を示している。んー、判ってはいてもサブ3から徐々に遠ざかっているのはやはり失望させる。 CRから逸れた途端にジ・エンド。となってしまった去年の記憶をリアルな景色と重ねながら、感慨深く3人の固まりで通り過ぎた。まだ垂れてない。 再び6m農道に入り、先頭に出て走り始めた。僕は広い道に出るとアクセルを踏みたくなるようだ。これまでよりペースアップしている気分(実際は徐々に遅くなっていた)。33kmでの二度目のじょ〜さんの応援にもまだ涼しい顔で通り過ぎることができたのは予想外だった。この積極性はやっぱりハミルトン効果だ、たぶん。 ただ、この時になって、完治したと思っていた右ふくらはぎにやや違和感。まさか肉離れの兆候だろうか。変に力んで一気に逝ってしまうことだけは避けよう、と言い聞かせる。 いつもはこの辺りから足首を固定する筋肉が売り切れてスムーズな踵着地が出来なくなる。去年はフォアフットに完全に切り替わった。今はまだ粘れている。30kmを越えるとただのヒールの薄い靴になってしまうTakumi-Renの浮遊感がまだ7割ほど効いている。つまりきちんと走れているってことだ。残り8kmは大した距離でもない気がしてきて、もっと飛ばしてもいいかもと思う。このまま最後までタレずに行けるか?という緊張感。彼が必死に着いてきているのが伝わってきた。 30-35km 22:16 (P4:27) 35km地点、そんな己の限界に挑戦しているさなか、エイド手前で三つ目のハニースティンガーの封を切る。これまで10km毎に予定通り摂ってきた。ところがハニーは予定通りに喉を通過しなかった。むせるのはよくあることなので甘く構えていたが、ネットリ粘度の高いハニーがしつこく喉の途中に張り付き、全く飲み込めない。さらに間抜けなことにエイドで梅干を貰って無理やり口に入れた。甘いものには酸っぱいもの、という咄嗟の行動だったのだろうか、条件反射的に喉がきゅきゅーっと狭まり、嚥下機能停止、呼吸困難状態に陥った。咳さえもろくに出ない状態に喘ぎ、一気に遅れだす。本日の最大心拍158はここで出た。彼は小声で「がんばれ」と言って追い越した後、ペースを気持ち落としてくれているのが判った。後ろについてとにかく脚だけは動かす。落ち着け、時が解決してくれる。 このトラブルで想定外に腹筋を酷使したらしく、その後腹筋痛に苦しむことになる。 ようやくおさまった。こんなことで苦しむのはバカだ。走るために苦しめ。とかなんとか思った僕は、すぐさま彼の前に出て、再び向かい風の中をぐいぐい飛ばし始める。遅れを取り戻すかのように。彼の足音が遠のいた。これまで見られなかった現象だ。完全に千切っていた。 恩をあだで返すことに? 僕は彼への仁義を切ることよりも、前向きに追い込めている喜びに浸っていた。 彼は相当な粘り屋であることはこれまでの走りからよく判っていたが、今回も例外ではなかった。じわじわと追いついてきたのだ。それもまた少し嬉しかった。 37kmには名物の砂利道区間がある。短いとは言えこれが意外に大きなダメージとなるのだ。彼と並んで突入する。競い合うというよりは、この難区間をお互い無言で励ましあいながら。途中、珍しく女子選手が歩いていた。スタート直後にみかけたメッシュ生地の登録ランナーだった。 ![]() せっかくこれまで悔いのない走りをしてきたのに、なぜここで甘さが出たか、後で思えばつくづく残念だ。 また、例の腹筋が痛くて踏ん張れなくなってきた。僕は腹筋が強いのか使えてないのか判らないが、マラソンで筋肉痛にはならず、ましてやレース中に起きたことなどない。しかも、一歩一歩に支障が出るほどの痛みになるとは。 弱気になると距離が遠く感じる。客観的に言ってさほどのしんどさではない。しかし目標を見失ったのか、脚を前へ進める気持ちが湧かなくなってしまった。 35-40km 23:03 (P4:37) 去年ほどではなかったが競技場への上りはやはり遅くなる。最後の1kmはわずかにキロ5を超えてしまった。 トラックをラストスパートする余力は残っていたから、出し尽くしたとは言えないだろう。 40-42.2km 10:52 (P4:57) ![]() total time 3:07:44 (P4:27) net time 3:07:27 (P4:27) HR147/158 2634kcal training load 667 40-59歳男子42位 総合219位 なぜか去年より順位がいい。DNSが多かったにしても。 ![]() 平均心拍147、ゾーン5が50%行ってる。よく頑張ったというか、それでこのタイムってのがやっぱり情けない。 雨の日は着替えも一苦労。濡れて凍えそうだったがまだ気温が高い分、救われた。 着替えて仲間のゴールを待つが、予想時刻を過ぎても一向に姿が見えない。結局30分も遅れて帰ってきた。この天候のせいか、思惑通りにいかなかった人がわりと多かったようだ。 去年利用した駅前の中華料理屋は潰れていたのでどうしたもんかなと迷っていたが、たまたまじょ〜さんと遭遇し、同じインド料理屋で打ち上げ。美味くて安かった。 |
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