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第22回新島トライアスロン大会参戦日誌
レース前日(金曜日)2013/5/18 Short Distance シゴトを定時に上がり、そそくさと荷物をまとめて早目にクルマで横浜港大桟橋へ。近くで夕食(パスタ)をとり、川人さんとも無事合流して23時半発のかめりあ丸に乗り込む。 昨年ほどの難民船状態ではない。臨時便が出たとの噂は聞こえてこないし、レース関係者以外の客も多く、どうやってさばいたんだろうかと不思議に思う。 キャンセル待ちでギリギリとれた席は船尾の底で、ディーゼルエンジンの振動が間近に響き、迷い込んだサメが板金にガコンガコンと激しくぶつかるような音や、高圧ホースで洗浄中のような不可解な音が混ざり、客室と呼ぶにはあまりに客扱いされてない場所だった。貨物船乗りの戸井やすさんは日々どんな環境なのだろうと想像を巡らす。そんな中カントクも川ぴとさんも見事に熟睡している姿を見ると、やはり僕がデリケートすぎるのか。くったりして効果を発揮しない「化学の耳栓」にイライラしながら、眠いのに眠れない状態が長く続く。3時くらいにようやく環境に慣れて眠り始めた感じ。 それでも、朝8時過ぎまで寝ていられるという、レース日としてはイレギュラーなスケジュールのお陰で、寝不足感は解消された。 レース当日(土曜日) ![]() クルマで宿へと向う中、おばちゃんからバイクコースが若干変更になったと教わる。ホントなの?聞いてないけど。 空腹にまかせて朝飯3杯を詰め込んだ。レースまであと3時間。鶯の声がのどかに響き渡り、このまま昼寝したい衝動に駆られる長閑なひととき。 毎年スタート直前で慌てることが多いので、今回は早めにスイム会場へと向かった。午後1時のスタート時刻には腹が減りそうな気がしたので店でパンを買っていく。余裕をもって準備できている。と思ったら、スタート30分前になってカントクから、突然○○○が×××で△△△だー!ってことになりプチパニック。このハラハラドキドキが堪らんねえ〜。 水温は20℃と発表された。ショートとしてはちょうどいいだろう。 4つに分かれたウェーブスタートの構成は、4分間隔に 第1 年齢39までの男子個人 第2 年齢40以上の男子個人 第3 チームを兼ねる男子個人とリレーの部 第4 女子全員 となり昨年とは若干異なる。篠崎君をはじめとする強豪が第3に多く含まれている。 ![]() スタート5分前に少しだけ試泳。ダッシュして感触を確かめる。水の冷たさが心地よい。二日前の横浜練の疲れは残っておらず実にいい感じだ。 午後1時、第1ウェーブがスタートしていくのを眺める。 すぐに海に入らず岸をなるべく走り、先回りして飛び込もうとする輩が少なからずいることに気付いた。だがそれは有利そうでいて、ほとんど先行できてないと見た。さらに、脚に頼る分心拍が急上昇してその後の泳ぎがしんどくなるだろう。自分のスタートのイメージは決まった。 1:04 p.m. 第2ウェーブスタート 右端からスタートしつつ、陸上をほとんど移動せずに早目に水に入る。 すぐに深くなり、泳ぎに移行できた。先行する選手の動向を注意しつつ、力み過ぎてバテないように気を付ける。バトルには一切巻き込まれず、ここまで平和なのも珍しい。先頭から3番目を泳いでいる。とにかくこの2番手の選手から千切れないよう、それだけに集中しよう。 水は大変澄んでおり、波もなく極めて泳ぎやすい。こんなきれいな海で泳げる大会はなかなかないだろう。ヒンヤリした手ごたえのある水をしっかりキャッチできている印象。 新島はブイ間にコースロープがない。以前から言っているがこれも泳ぎやすい点の一つであり、またバトルを生みにくい効果がある。コースロープというのはそれ自体が最短ルートを示す直接的指標であり、近いほど有利という意味を放つから、選手を引き寄せ必要以上に密度が高まってしまう。さらに、ロープ反対側は一切泳げず、おいしいゾーンの半分は使用禁止なのだから道幅は半分しかないのと同じだ。 最初のブイを曲がると早くも第1ウェーブの選手を追い越す展開となる。2番手の選手を見失わないよう気をつけねば。 沖へと向かう第2ブイ方向は今回追い潮だったらしい。スムーズに第2ブイを曲がり、ゴールへ向かうところで2番手の選手の勢いが急になくなった。おやおや? 追い越しても結果的には却って遅れた、という失態を何度か経験してきたので慎重に見極め、見切って先へと急ぐことに決定。1番手の選手は見えないほど遠くへ行ってしまったようだ。 いったん浜へと上がり、2Lap目へ。ブルーのスイムキャップを探すが見つからない。 第2ブイへ向かう途中で、背後から気配がするので横を見ると、緑色のキャップをつけた第3ウェーブの選手がまるで人間ジェットスキーのような勢いで追い越していった。ケツあたりまでほぼ水上って感じで、まきあげるしぶきも凄い。まるで別物の泳ぎだ。あんな速さとダイナミックさはいままで見たことがない。自分の倍のスピードってくらいに感じる。そして25mダッシュかのような全力の泳ぎで、省エネとか温存とかそんなものは一切ない。とても1500m持続する泳ぎには見えない。 あまりにあっという間のことで、スリップストリームもクソもない。 ウェットの柄からして篠崎君の所属チームのものと思ったが、彼はそんなにスイム速かったか?まあでもバイクで追い越されて少なからず落胆することもないからまあいっか。 つかの間豪快な泳ぎを見て、自分の泳ぎのか弱さを感じた。ゴールへ向かう区間では徐々に泳ぎに力が入ってきて、いかにも進んでいるかのような気になってきた。今回スイムはかなり行けたんとちゃいますか? swim1.5km 22:04 28/376 HR129/140 217kcal スイムラップトップ差 5:24 総合トップ(篠崎君)差 2:58 全然行けてない。スイムは年毎に距離や環境の変動が大きいので去年より2分弱遅いことにあまり意味はないが、28位というポジションはやはり良くできたとは言えない(昨年は24位)。ウェーブ2位で上がったのは確かなようだが、残念ながら第2ウェーブのレベルがずいぶん低かったようだ。 しかしバイクスタート時点でこういった把握はできてない。 案の定、バイクラックに第2ウェーブの選手はほとんど見当たらず、MCのアナウンスを聞きながらウェットを脱ぐ。 新島はバイク乗車位置が近いのでバイクシューズはここで履くことにしているが、異様にふらついて上手く履けない。ショートでこんな経験は珍しい。スイムで気合が入った証拠だろう、とますますおめでたい解釈をしていた。 1:27 p.m. バイクスタート 軽い南西の風で最初は追い風。42km/hくらいで気持ちよく進む。 海岸沿いの最初の折り返しポイントが昨年までとは異なり、かなり手前で現れた。 選手とスライドするこの海岸沿い区間は焦らされて結構苦手なので、短くなったのはありがたい。折り返しコーンを曲がろうとしたところで気配を感じて振り返ると、篠崎君のド派手な赤いSpecializedが目に飛び込んでくる。ギャーもう追いつかれたよ去年より手前だ。やっぱスイムの彼は別人だったようだ。 太くて筋肉質な脚からは想像しがたいクルクル走りには毎回感心させられる。やはり影響されて僕のペースも若干上がる。とは言え島を横断する緩やかな勾配の道を上りきったあたりで彼の後ろ姿はすでになかった。このコースを1時間以内で走れたのは篠崎君だけで、57分弱だった。 ピークを越え、緩い下り坂へと入ったところで昨年とコースが変わり、長く真っ直ぐな道となる。折り返しが短かった分こちらが伸びているのだろう。宿のおばちゃんが言ってた通りだった。50km/h近くで巡航可能だ。島の反対側の海岸沿いへと出ると向かい風に変わった。サーフィンのメッカらしい高波の碧い海が良く見える。道は次第に上り傾斜となり、向かい風と相まってスピードが徐々に落ちていく。先行者を数人パスしながら、ぎりぎり30km/h台を維持して海岸を離れ、木漏れ日のトンネルへと続く。この辺りはもう大分慣れた道だ。すでに疲れてきており、オーバーペースを感じたので、ピーク手前の傾斜がきつくなる区間ではインナーロー(39-23T)まで入れてシッティングでクリア。 周回路最後の下りで、先ほど追い越した選手に抜き返された。やや重量級でTTバイクでもあるのでそんなもんだろう。 ボトルはオレンジジュース+MDを1本、600ccほど。そういえば、島の個人商店では紙パックの100%ジュースを入手できなかった。賞味期限の短いこの手の商品はそもそも扱ってないのかな。下りで飲む。読み通り1本で済ませられそうだ。 2周目では、先ほどのTTバイク乗りを再び追い越し、上りで差をつけた。とは言え1周目に30km/hを維持したポイントで、早くも20km/h台に落ちていた。普通ならこの頃から調子づいてきてペースが上がるものだが、今回は序盤に追い込めた分、徐々に弱まる一方のようだ。ピーク手前では周囲がみなダンシングで上っているところ、やはりシッティングを貫く。キャラと違うな。 とくに目立った動きもなく3周目へ。最初のスライド区間でカントクを発見。向こうは気付いてないようだ。去年とくらべ倍のウェーブ差があるので追いつくのはある程度自明なのだが、カントクはそこまで気が回ってないだろうから、たぶん落胆するだろうな。 ほどなくしてパス。カントクにとってもおそらく予想外の早さであり、落胆させてしまうかもなとの予想通り不満声噴出。去り際に「いい位置にいるよ」と叫んだけど聞こえたかな。などと気を揉む。 こんどは痩身TTバイク乗りにパスされた。彼の姿を遠目に見ながら、海岸沿いの上りはますますタレていることを実感。疲れすぎて身が入らなくなってきた。いかんな。ピークを超えるとフーッとため息が出た。この後バイクフィニッシュまでの下りは温存走りとしよう。 フィニッシュ手前でシューズを脱ぎ始めると、一気に二人に追い越される。一人は前半追い越したTTバイク乗りだった。やはりTTバイクは速いのか。
bike40km 1:05:56 16/376 HR140/152 813kcal 実質ave35.5km/h(38kmで計算) バイクラップトップ差 8:59 総合トップ差 11:57 去年より平均心拍は5低かった。 通過タイム 1:27:58(14位通過) バイクコースは結局ぴったり38kmで2km足りない。なぜきちんと距離を確保しないんだろう? 最初の折り返しポイントの調整で可能なはずなのに。 2:32 p.m. ランスタート アップダウンのあるコースを2周。一昨年は41分台だったが去年は42分台に落ちた。今年はランが調子いい。40分台を目指そう。 スタート後いきなり始まる名物の急坂。その途中にあるエイドでは珍しくペットボトル状態で配給があり、有難く受け取ってほとんどを全身にかけた。そんなに暑いわけではないが今のうちから十分冷やしておくのは意味があるだろう。 比較的調子良さそうだ。Asics DS-Trainerもトラクションはいい感じで、選択は正しかったかなと思う。 頂上付近で軽快な足音が背後から聞こえ、あっという間に二人に追い越された。ネーム入りウェアを着ておりエリート系のようで、ついていけない。 下りも厚底シューズの恩恵を得て、ブレーキをかけずに安心して走れるのは良い。 再び緩い上りへと入る。だいたいいつも同じところでトップの篠崎君とスライドする。ってことは悪くないのかもしれない(だが不思議なことに今年の彼とのタイム差はいつも以上だった)。 ランコースは平地がほとんどなく、距離表示もないのでペースが判りにくい。Polarを見ると、リアルタイムスピードの欄に"multisport”などと出ている。なんでだよくそー。 あまり辛くもなく折り返しの運動場へ来た。辛くないってことはペースが遅いことを意味するとはなぜか思わない。合格点で走れていると思っていたんだな。 折り返して対向に迫りくる選手は皆強そうで、根負けしそうなので意識しないようにする。 彼らは自分と同じ第2ウェーブだろうか、それとも第3? ゼッケン番号が微妙だ。境界を調べておくべきだったか。第3ならすでに抜かれているタイミング。 実は、第2ウェーブまでのゼッケンは年齢順なので、第3に近い番号の人は最高齢。考えるまでもなく若い彼らが第2なわけがないのであった。おまえは既に死んでいる〜。 毎年宿で一緒になるベテランT本さんとスライド。ほとんど差がないが、齢はちょうど一回り差がある。この人にもしランで勝てたら、もう思い残す事などない。 海への下りでは気持ちよく飛ばした(つもり)。 ![]() この辺りから困ったことが発生した。かかと部の靴擦れで急に激痛が走り出したのだ。見るまでもなく流血する事態に。DS-Trainerのようなヒールカップに厚みのある靴はヤバいことを忘れてた。同じ経験は、サッカニーシューズで出血した2005年にまで遡る。テーピングして防ぐべきだったが今更遅い。痛くても死ぬわけじゃなし、と思って走る。 緩い上りに入ると、それなりにペースを維持できるようになった(つもり)。 第1ウェーブの若いゼッケンをつけた職場水泳部の若手に追いついた。「速いね」と声をかけてパス。スイムラップ2位であがり、第1ウェーブなのでバイク1周白バイ先導で走ったらしい。僕も’90の石垣島で一度だけ経験があるが、さぞかし気分良かっただろう。ランで潰れているが、想定内だという。この調子なら来年辺り脅威的存在になるかもしれない。 折り返して、あとは下りだけだと思うと元気が出た。力を余らせず出し切ろう。 カントクとハイタッチですれ違う。少し前に川ぴとさんがいて、カントクも気づいているはず。二人はウェーブ差があるから面白い関係にあるのだが、しんどくてそこまで頭が回らなかった。あいにく自分のことで手一杯だ。 海が見えてきた。下りはとにかく大またで飛ばす。キロ3分半出てるかな(気分)。前後に争う選手はいない。 ゴールまでスピードを維持して走った。今回ランはあまり辛くなる場面がなかった。結果がよければそれでいいだろう、と考えていた。そして気持ちよくフィニッシュ。
run10km 0:42:07 19/376 HR152/159 599kcal ランラップトップ差 4:40 1周目20:59 HR150/157 2周目21:08 HR154/159 Total 2:10:05 12位/376人中 HR142/159 1629kcal 総合トップ差 16:37 10分きりたかったなあ。タイム見てなかったよ。 程なくしてT本さんがゴールし、4分差もない。油断すると抜かれてしまうポジションにいる。ランは39分台が出たと聞いて驚いた。傍から見て正直そこまで速そうな印象はなかったので、相対的に見ても自分は40分台は出たかなとマジで思っていた。まさかの42分台。全然ダメじゃん。 川ぴとさんは普段見せないマジ顔でゴールへ飛び込んできた。その少しあとにカントクが無事フィニッシュ。体調的に万全ではなかったが、今やショートは何の不安もなく走りきるようになった。 ゴール後はいつもの露天風呂へ。篠崎君所属のチームが大量にビールを配っていて、上位独占状態をみんなで祝っていた。なかなか粋なことをするもんだーね。初参加の川ぴとさんは結構面食らっていたのでは。 そして夜は中学校の体育館でアワードパーティ。なかなか食いごたえがあった。 ウェーブスタートのため自分の順位は記録表が出るまで判らないが、入賞はないことは初めから予想が付いた。しかし、アワード後配られた速報で、まさかの二桁順位と知ってがっくし。第3ウェーブに強豪が集まっていて、抜かれていることに気づけない。 順位が悪いだけでなく、SBRいずれも体感ほどの記録が出てない。ありゃ〜?って感じ。 なので、ゴール時はめちゃくちゃ気分良かったが、結果を知ってがっくりうなだれた。 ただ、去年4位の人が7位だったりして、やはり全体のレベルも上がっている。 1位から4位まではプロトライアスリート。どう見ても篠崎君が呼び寄せてる。そりゃねーだろって感じ。 ただ、7位から11位までは全員40-50代。言い訳無用って感じ。 6位入賞するためにはあと5分も縮めなければならない。まあ無理ですね。 トラは人気が上がり裾野が広がっただけでなく、選手層がずしっと厚くなった印象を持った。女子もハンパなく強くなっている。 これは20年前の第1次トラ全盛期の頃のハイレベルさを思い起こさせる。少し前までの10年間ほどの閑散期はレベルも下がっていたことを改めて思った。 後で知ったが2007年引退した田代恭崇が出てた。話題になってたんだろうか?気づかなかった。 日本屈指の自転車レーサーとしての意地を見せてバイクラップ4位。しかし篠崎君からは6分も遅い。まだ38なのに。ハイレベルを維持するのって難しいんだな。 宿に戻って2次会イェーイ。I口さんも居たらよかったのになとちょっと残念であった。 ![]() RESULT
Total 2:10:05 (Place 12/376) Swim 22:04 (28) Bike 1:05:54 (16) Run 42:07 (19) |
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