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第1回館山わかしおトライアスロン参戦日誌
第1回大会となる通称タテトラ。館山の自衛隊基地内とその脇の海がコース。スイム以外は全て基地内を使って行われる。JRがスポンサーということもあって、都内の電車内のTVモニタに宣伝が出て少々話題にもなった。2010/7/11 Short Distance 7月10日(土)レース前日 JTU未登録者は前日の選手説明会出席が義務となっている。トライアスロン初挑戦のかおりさんは間違いなく出席が望ましいというわけで、前日から館山入りする。翌朝慌てなくていいし、せっかくなら観光地館山に長く滞在するのもありだろう。 梅雨シーズン真っ只中ではあるが、幸い曇り空で雨は降ってない。館山自動車道を使って快適に館山入りできた。やや風が強く、煩わしいこの風が明日も続くとちょっと面倒だなと思う。 館山駅近くの昔ながらの寿司屋で昼食にした。館山市は寿司屋が多いことで有名なのだ。昼時にも関わらず空いていてこりゃはずしたかなと不安になったが、店の対応も感じ良く、お手頃価格な地物の握りは絶品だった。ひさびさに唸る寿司を食ったなあ。 ![]() ウェットは普段プールで使えないから試すなら海しかない。未体験ツールを明日の本番でいきなり初使用というのは不安があろう。しかも、エゲレスから通販で買ったオルカ製フルウェットは1万円という驚愕のプライスなだけに、ますます不安も高まるのは致し方ないところだが、泳いでみて問題は感じなかったようだ。すごいぞオルカ。柄が結構カッコよくてエントリーモデルには見えない。僕も次からはエゲレスで吊るしのを買おう。 選手登録と説明会は、大会スポンサーでもあるホテルファミリーオ館山で。しかし問題があり、指定駐車場と会場との距離はひどく遠いのでバスでピストン輸送する。しかも有料? このシステムはありえなーい。選手登録という必要不可欠な手続きは、駐車場がきちんと確保できる場所で行うのが最低条件なのでは。 夕食と朝食をスーパーODOYAで仕込んで平砂浦沿いのホテルにチェックイン。こちらは外海側なので波が大きい。今ごろ慌ててDHバーを取り付け、すっかり暗くなってしまってから3kmくらい試走した。 南房総を牛耳るODOYAの惣菜は、イマイチだ。10時半頃就寝。 7月11日(日)レース当日 幸い曇り空の天気で、風もおさまっている。午後になって時々雨との予報が出ているが、暑すぎずこの時期のレース条件としては申し分ない。 会場の駐車場のキャパが限られるので早めに来てください、と忠告されており、急いだつもりだったが、その細長い駐車場のかなり遠いほうに置く羽目になってしまった。ここに置けなかった人は、全く別の館山駅近くに止めて自走かバスでこなければならない。しかも有料? このシステムは・・・(以下略)。 さすが、マキさんと成田のTさんはほぼ1番乗りに近い位置に止めていた。起床2時半!? おはようございまっす。 このレース、ショートとスプリントの2種類があり、ショートはさらに2回に分けて定員260人ずつがスタートする。ショート第1ウェーブが8:30、第2が10:00、そしてスプリントが11:30スタートである。しかしながら全員8:00までにトランジットエリアのセッティングを終える必要があるため、昼スタートのかおりさんも僕らと一緒の行動が求められる。ショートを観戦しつつ、食事のタイミングを考えたりと、結構セルフコントロールが難しそうだ。かおりさんにトランジションのノウハウを幾つか伝える。 僕らショート組は3人とも第1ウェーブ。あわただしく準備して、入水チェック。MCの白戸太郎氏の軽快なおしゃべりが会場を盛り上げる。 8:30 a.m. ショートタイプ第1ウェーブスタート 750mの3角形コースを2周するレイアウト。 千葉連合は浜スタートの設定が好きなのかな、僕は競争心むき出しになるこのスタイルが少々苦手だ。適当に周りのペースに従うような消極的な走り出し。100mほどは脚で進む。スイムの平均タイムはぐっと上がるだろう。 意外にバトルはほとんどなかった。ちょうど僕のペースが周りと合っていたか、あるいは第1コーナーまでは広口のまま進むからだろうか。息もさして上がらず順調。ベタなぎで泳ぎやすい。ブレスは2回毎と4回毎を交互に繰り返すパターン。 混雑なく第1コーナーを曲がり、順調に2辺目をこなす。目だったネタもなし。 ![]() 陸が見えてきて、立ち上がっている4,5人が見えた。このグループに追いつきたい、とダッシュする。一旦浜に上がりブイを折り返し。 2周目はほぼ同じペースの3人集団を作って進む。協調しながら前の集団に連結できるといいなと思っていたが、なかなか都合よくはいかないものだ。泳ぎそのものは最近練習できているので無理なく追い込めている感じがする。 抜きつ抜かれつを繰り返し、スイムフィニッシュ。 トランジットエリアには680台分のバイクがわずか2列でずらり一直線に並んでおり、MCが「日本一長い」と自慢でもあるかのように伝えている。このミミズのようなトランジットの脇をまずは素通りし、最後尾からエリアへ侵入、ということをたった今理解した。そういうことか〜! ミミズの口から逆流するように出てバイクスタートというわけだ。僕は素直に前から入って後ろから出るパターンと思い込んでいたので、ぬかるんだ路面を長々と裸足で走るのを避けるため(僕のバイクは手前側近くにある)バイクシューズをペダルにセットしなかった。ミスったな。 シロモトを脱ぐのに今回も手こずり、緩んで取れそうになっていた計測アンクルバンドを締め直したりしてロスが大きい。トランジットタイム約3分20秒。 SWIM1.5km 20:43(14位/457 トップ差2:51) 実質Swim1.2km+Run0.3kmってところか。 8:54 a.m. バイクスタート 自衛隊基地外形を縁取るように走る1周5km(正確には4.88km)の高低差ゼロコースを8周する。道幅は平均すると3mくらいでやや狭い。 バイクシューズと格闘しているNo.154をパス。僕もベルクロを締め直すなどしていたら、彼に抜き返された。彼のペースはいずれまたパスできるように見えたので頃合を見てじわじわ加速するものの、1周が過ぎてもなかなか抜けないでいる。かなり実力が拮抗しているようだ。ドラフティングの言い逃れみたいになってしまうのでひとまず諦めて後方に下がり、しばらく様子見することにする。 ![]() No.154は安定した走りでムラがない。ペースメーカーとしてちょうどいい人に出会えた。20mを目安に後方で追走を続ける。やがて、スイムで先行していた選手を彼が追い越す事になる。2名が彼にコバンザメし始めた。後方から観察する限り、一応ドラフティングを避けようとの意思が少しはあるみたいでラインを外して走っているが、ドラフティングゾーンには入り浸っている。罪滅ぼしのようにたまに追い越すこともあるが、長く続かない。バイクで追い付かれたらそれは脚力差を意味するんだから、安易に抜き返さないのが礼儀ってもんだ。 そうやって乗っかる選手がちらほらいるが、しばらく美味い汁を吸って引き下がるという輩がほとんどだ。だが一時的に5人くらいの集団になると僕はかなり後方にずれなければならない。あー迷惑だ。 No.154はそんな周りを気にすることなく淡々とマイペースを貫いている。彼のサドルに付いた2つのボトルは路面の段差の衝撃で次々に落下、まるでそれは後方射撃にも見えたが効果はなかった。 3周目くらいからやや風が出てきた。コース後半が向かい風となる。特に飛行場ゾーンは吹きっさらしのためか、風を受けてスピードが鈍りがちだ。コーナーのライン取りも上手くやらねばと思う。 ![]() 5周目を終え、ふと距離計の24kmなどという値を見て、あれーまだ20km台? と思ってしまう。結構疲れてきたようだ。No.154は快調な走りを続けており、1周のラップは7分46秒前後で極めて安定している。うっかりすると彼を見失うほど離れていることもあり、集中せねば、と思う。つるぺたコースは一見楽なようだが、ペダリングを休める瞬間がないという点ではしんどい。あと3周だから、あと2周だから、と言い聞かせるように走る。こんがり小麦肌オヤジは燃え尽きていた。 最後までNo.154はキッチリ走り、序盤からいた2名のパラサイト君は一人ドロップアウトし、3名が続いてバイクフィニッシュ。 トランジットエリアに今度は前方から入り、バイクをラックにかけて最後尾出口まで走った後、側道を折り返してくる。No.154はヘルメットを被ったまま走り出す痛恨のロスタイムを作るなど、ランに入ると急に走りが冴えない。バイクではありがたく頼りにさせていただいたが、無情にもパスする。トランジットタイムはほぼ2分。 ![]() こうして見るとコーナーの減速がほとんど見られず、効率的に走れていたようだ。
BIKE 40km(実質39km) 前後トランジット含む 1:08:23(7位/457 トップ差3:09) HRave/max=144/153 トランジット除く実質Ave=37.5km/h スプリットタイム 1:29:06(6位通過 総合トップ差4:47) 9:59 a.m. ランスタート 参加賞のアミノバリュースティックを手に取り、カメラにアピールしながらランスタートゲートをくぐる。 ![]() まずは僅かな追い風に乗って快調に飛ばしている(つもり)。バイクで抜くに抜けなかったパラサイト選手をパスする。 ショートのランってしんどいよなーと思いつつ、どのくらい追い込めばいいか勘所を忘れてしまった。とりあえず限界で走っているつもりだが、自分に指標がないのでふと気を抜くとペースが落ちている。腕を大きく強く振ってペースが落ちないように気をつける。 折り返しポイントで輪ゴムを受け取り、エイドの水を貰う。 今回のレースのエイドは正直言えば機能としてやや不満だ。小さ目の紙コップはふにゃっとして腰がなく、取ると崩れて中身が簡単にこぼれてしまう。ここで必要なのは飲むための水に加え身体にかける水だ。ランに入って日が差すようになり、じわじわと暑くなってきた。ヤクルトほどの水を貰っても文字通り焼け石に水だ。スポンジが欲しい。また、次から次と来る選手にエイドの対応が間に合わない。4往復するから出走者数の4倍の密度で選手が往来することを想定できていただろうか。千葉連合は長年レースに携わってきて、適切な準備が何なのかノウハウがあるはずなのに、スプリントの選手が走る頃には紙コップが無くなり丸ごとペットボトルに変わってた。8割方中身の残ったアミノバリューがバンバン捨てられていた。これはこれで非常にもったいない。見通しが甘くはなかったか? 15年以上前の炎天下の第1回白子デュアスロンを思い出す。このときエイドとして用意されたのは水の入った巨大ポリバケツにひしゃく一つあるだけだった。どうやって飲めばいいか戸惑いつつも水にありつけた僕はまだマシで、早々に水はなくなり、それでも水を求めて後続選手が押しかけるのでバケツをひっくり返して上に係員が腰掛け「売り切れだよ〜」と暢気に言ってた。凄い時代だったが、付け焼刃的なところはあまり変わってない気がする。 ![]() ランはコースの単調さに合わせて僕の内容も単調であった。一段落して楽に感じることがなく、ひたすら辛抱。合格点をいつまでも出せないスピードだったからだろう。2往復目だったか、異次元のスピードで追い越していく選手がいた。当然彼は総合1位で、つまり1往復差をつけられたのだとそのときは確信した。単に速いだけでなく、その走りには余裕を感じ、汗もほとんどかいてないように見える。速い選手は暑さにも強いんだろうか。 往復を繰り返すと後続の選手とごちゃ混ぜになり、誰が先行者なのか全然判らなくなる。もう一人、メイストームジャージに抜かされた覚えがある。こりゃ今回も平凡な順位で終わりそうだなと思いながら、最後の1往復は死ぬ気で頑張ろうなどと考える。Tさんやマキさんとすれ違い、またグータローのBlueTokioさんとすれ違った。一回りも先輩とは思えないハツラツなBlueTokioさんは人一倍大きな声援をくれる。僕は返す余裕がない。かおりさんがフェンスの外から応援してくれた。まだレース前なんだから暑い中無理しちゃダメだよ、と心配になる。 4往復目を折り返し、ゴールまで最後の1kmを気合を入れて走っていたら、前述の異次元ランナーとすれ違った。あれ? あんなに速いのに彼はトップどころか僕よりも後ろだった。まさかバイクで1周多く走ったとか? ランでホントに4往復したか?って選手はいたけどね。 見えない第2ウェーブの選手と競うつもりでラストスパート。後にSuuntoのデータを見ると最高166bpmまで上がり、十分な追い込みができていた。ただ遅くてはしょうがない。手を上げてフィニッシュ。
RUN10km(実質9.2km) 38:58 (9位/457 ラントップ差 6:02) HRave/max=159/166 TOTAL 2:08:04 (4位/457 トップ差5:40) BIKE+RUN HRave/max=149/166 TE=5.0 EPOC=440ml/kg 1394kcal ゴールで安堵しているとかおりさんがやってきて、「4位みたいだよ」という。そんなわけはない、最初の折り返しで前に3人しかいなかったとしたらすぐ判るはず、と全く信じてなかったが、第2ウェーブの選手も僕より速かった人はいなかったみたいで、最近では久々に高順位だった。ただ、当日のリザルトの発表はなく、二日後まで全く判らなかった。450人も出ている大会なのに入賞は3位までなので、年代別1位という結果だけは聞いていてメダルを貰った。 ふと気がつくと、よく知った顔だがなぜか違和感のある人物にばったり。あれ? ryow君じゃあないか。あそっか、トライアスロン復帰したんだね。 ![]() バイクも目標平均速度を上回るペースで正確に周回を重ね、ランでも余裕が感じられたので「行け行けぇ〜飛ばせ〜ぇぇ」と無茶な注文を出す。楽しそうに走れていて何よりである。ゴールしたら少し涙ぐんでいて、えかったえかった。初レース楽しめたね。 レースを終えた充実感に浸りつつマッタリしていると、MCの発表でスプリント女子年代別1位にかおりさんの名前が呼ばれる。ひぇー! やったね!女子総合でも5位(4位だともっと面白かったけどあと一歩だった)。二人揃って年代別1位だなんて、もう二度とないかもしれないけどこりゃ幸先のいいスタートとなったね。 ![]() * * * * * 三種目ともあまり変化のない、ドラマのないレース展開で、ある意味黙々と集中して走れる練習のようなレース内容だった。4位というとかなりいい結果のように思えるが、のちにランの距離をMapionで測ってみたら、せいぜい9.2kmしかない。二つのトランジッションで走る分を足してもギリギリ10kmいくかどうか。この距離で計算してみるとキロ4分14秒でサブスリーペースしか出てない。これにはガックリ来た。ショートの10kmは40分を切ることが一つの目標なので、まるで届いてない。4位に入ったのはたまたま上位選手がいなかっただけの偶然と言えそうだ。 * * * * *
自衛隊基地は一般人が自由に出入りできないので、観衆は全くない。立入を許されるエリアも広場のほんの一角のみだ。また選手以外は入場申請が必要で、選手の家族に限られるというルール。友達が応援に来ても中に入れてもらえないというのは、このようなイベントの本旨にそぐわないのではないかと思う。僕らは競技だけが最終目的ではないはずだ。 基地の外にはいくつか出店が用意され、お昼時をまたぐので大いに利用したかったけど叶わなかった。駐車場が遠い、競技を観戦する場所がごく限られて混雑している、トランジットエリアに最後まで入れない、などの条件が重なることで結果的には出店を手軽に利用することを難しくしている。これは快適さもビジネスチャンスも失っている。駐車場を含めた会場のあり方の見直しをぜひ検討して欲しいと願う半面、この自衛隊基地を利用する限り構造的に見て現状以上の改善は厳しそうだ。確かにクローズドエリアを使うことで一気に多くのことが解決するのは分かるけどね。 都心に近いので参加者集めには困らないだろうけど、大会を長く続けていくには無理を感じる。 ほどよい起伏があって走り甲斐があり綺麗に整備され交通量も少ない道路が館山には豊富にありながら、一切利用できないのは残念だが、高望みということなのだろうか。 RESULT
Total 2:08:04 (Place 4/457) Swim 20:43 (14) Bike 1:08:23 (7) Run 38:58 (9) |
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