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第5回銚子マリーナ国際トライアスロン参戦日誌
朝4:20に家出、5:00に酒々井PAでマキさんと待ち合わせて、富里ICで降りて銚子を目指す。この頃気温は一時12.5℃を観測し、かなり冷え込む朝を経験。寒いレースはイヤだな。2008/10/5 オリンピックディスタンス 銚子市内に入ると、巨大風車のほとんどが止まってる。銚子名物、太平洋からの吹きっさらしが無いのだ。海はベタ凪で、この上ないコンディション。条件が良すぎるとタイムもよくなりスピード化するので僕としては困りもの。適度に悪条件のほうが言い訳も立つではないか。 ![]() 曇天の天気予報はやや外れて、雲の隙間から陽が照らし始めている。このままいくと暑くなるかもしれない。いい傾向だ。 今日は3本ローラーもきちんと準備して、15分ほど汗を流した。もう少し乗りたい気分だが、何だかんだ言って結構準備に手間取るのはいつもの事。まあ乗れたほうかな。 本日最大の心配事は右脹脛の調子。先月半ばに痛めて以来、治りが悪くしこりが残り、まともに走り通せないだろう。とはいえ、どう走るべきか作戦も無く、とりあえずテーピングをしただけ。最近流行りのSKINS・2XUあたりを履いてみるべーかと思ったが買い忘れた。 銚子は3分間隔のウェーブスタート制。 第1ウェーブにマキさん含む健康お色気ギャル全員と男子のイマドキの若い連中、第2ウェーブに僕と安食のTさん等メタボ中年加齢臭グループ、第3ウェーブは団塊世代と前期高齢者及びお楽しみリレーチーム。後期高齢者は参加者なし。なに? その言い方はヤメレ? 誰もが通る道ではないですか。 今年は第5回の記念大会であるため、女子を第1ウェーブにしたんだって。その理屈はよく判りません。 リストに松丸真幸選手の名を見つけたが、ゼッケン1番などではなく3桁のどうでもいい番号になっている。今年は有力選手枠というのは無いらしい。 8:30に第1ウェーブがスタート。マキさん上手くスタートできたでしょうか。 8:33 a.m. 第2ウェーブスタート ごちゃごちゃ混んではいるが、さしたるバトルも無く平和に泳ぎ始める。海水は砂で濁っていて透明度はかなり低く、選手同士の位置関係は掴みづらいが、今日は凪なのでヘッドアップして確認しやすい。コーナーブイも良く見え、絶対的指標に従って泳ぐ感じ。 最近マイブームの楽々泳法を取り入れた泳ぎで、腕の乳酸を貯めないように意識する。これはいいぞ。 早くも第1ウェーブの遅れ組に追いつき、再び混雑が始まる。あっという間にその混合比率が1:1になってきて、抜くべき人と同じペースの人の見分けがつきにくくなる。第2ウェーブの先頭を見失い、誰かのスリップストリームを利用する目論見は実現する前に崩れた。第2コーナーを曲がった直後でも、その先の浜にあるスイムフィニッシュゲートが良く見えて、今回その点では泳ぎやすかったが、第1ウェーブとの混戦による泳ぎにくさも否めず、1周目はそんな調子でずっと続いた。 浜へ上がってラップを見ると10分台がチラと見えて気を良くする。今回唯一アドバンテージがあるのはスイムだと思っているから、ここである一定の成果は出したいのだ。 2周目はぐっと泳ぎやすくなったが、ラッセル作業も手伝って少しバテてきた。こんな時こそ楽々泳法。追い込むことができる。ナナメ前にいる選手をじわじわと楽々泳法で抜きにかかる。この時点で一緒の人は、どっこいレベルでいい指標となる。んー、なかなか抜けない。 第2ブイを曲がったら見失ってしまった。フィニッシュゲートを目指して全力で行くのみだ。手の先が海底の砂を掻くほど浅くなるまでキッチリ泳ぎきる。さてスイム練の成果は出ただろうか? 小走りでトランジットへ向かっていると、恒例の白戸タロー氏と女性MCとの会話が放送で流れてきた。エイジグルーパーはここで慌てて走るより落ち着いてゆっくりいったほうがいいでしょう、みたいなことを白戸氏は言っている。んー、それは僕の意見と真逆ですな。エイジグルーパーはスイムが終わった達成感や安心感で一段落しがちだ。だが、ランの途中で意味も無く歩く奴は居ないだろう? どんな場面でも時間は平等に過ぎていく。つなぎ区間は努めてダッシュ。苦しいのは心肺だけだ。どうせトランジット中に呼吸は整えられる。 なことを考えていたら・・・自分のバイクの場所を通り過ぎてた。 swim 0:22:51(22位 トップ差0:02:59) HRave/max=132/142bpm lap1 10:44(ave129bpm) lap2フィニッシュゲートまで 11:05(ave136bpm) いずれもHRは上陸時を除外。 後半追い込めた。スイムでHRave136という高さは異例。しかしタイムが悪いのは問題。 トランジットまで1分 さらにバイクスタートまで1分30秒。ちょっとかかりすぎか。 8:58 a.m. バイクスタート DMTのシューズはカッチリして走りながら履くのは無理なので、現役引退したSiDiのバイクシューズを再起用。だがこの古いシューズも最悪だ。ベルクロが金具から外れてしまっており、ベロが中でクチャクチャになってる。もっときちんと準備しておくんだった。 風もほとんど無く、平和にコースを走れる。これは気持ちいい。その代わりネタもない。順調に折り返し近くまで来たら、向かいからトップがやって来た。むむ、予想に反して外人である。予想とはつまり、松丸真幸選手である。後で知ったが松丸選手はDNSだったようだ。まあでもトップと大した差もつけられていないことに少し気を良くした。折り返すとやや向かい風になったが気になるほどではない。対向の選手のなかにTさんやマキさんが居ないか探す。だいぶ来たところでマキさんを発見。これは追いつきそうだぞ、と新たな目標が生まれる。 相変わらずシューズの件が片付いておらずベルクロ相手に悪戦苦闘している隙に、二人の選手に抜かれた。一人は僕と同じウェーブ、もう一人は第3ウェーブだ。3分差をすでに詰められているとは、これは速いな、と思ったが、2周目の途中で逆に追いついた。どうやら抜きつ抜かれつの関係になりそうだ。ドラヲ精神は無さそうで助かった。後で知ったが第3ウェーブの彼はリレーの部の1位だった(総合でも1位のタイム)。 ようやくシューズがしっくり来た2周目は走りに集中できたようで、最もラップが良かった。特に目立った動きは無い。 抜きつ抜かれつの関係は終り、3周目あたりから徐々に差をつけていた。すぐ追いつくかと思ったマキさんになかなか迫れない。むむー、なかなかアクチブな走りをしているようだ。 銚子のコースは決して楽ではないと思うが、その割にエントリーレベルの選手が多い感じ。機材にしても、ハンドルは7-8割ドロップにクリップオンバーで、エアロヘルメット率は3%くらいの印象。そういう僕も同じだけど。そんななか、TTバイク+ディスク+エアロメットの完全3点セットで走っている御仁を発見。ユル目に走っていたところを追いついたのだが、下りになるとここぞとばかり飛ばす。僕も下りで手を抜いたわけではなくマキさんを下りでパスした後、その彼にズバババーンと抜き返された。三つの坂で同じパターンとなり、彼の上りスピードから見ると、逆にいかに下りで稼いでいるかが窺い知れる。むー、そこまではっきりと差が出るのか、スペシャルTT仕様は。 バイクボトルに準備したのはMUSASHIのリプレニッシュ600cc。さほど癖のない味で悪くない。これをバイクパートのノルマとしてキッチリ飲み干すことに決めていた。気温的にはそれでちょうど良かった。ショートレースでは、飲みすぎてランでタポタポ状態になったり、ゲップが溜まるのは避けなければならない。リプレニッシュは吸収のよさが売りだが、特にその効果は体感できなかった。ま、アクエリアスだろうと似たようなもんだろう。 4周目はランに備えて抑え気味に、なんてことは今回はせず、きっちり頑張ってみたがタイムとしてはイマイチだった。トランジットでは、またしても自分の場所を通り過ぎてしまった。全く腹立たしい。その隙に一人に抜かれてしまった。白戸氏が次々とやってくる選手を紹介しており、僕の名も呼ばれたが、もうすでに何十人も通り過ぎた後のような印象を受けた。 bike前後トランジット含む 1:09:02(3位 バイクトップ差0:00:56) HRave/max=147/160bpm 周回部 lap1 15:53(ave149bpm) lap2 15:06(ave147bpm) lap3 15:15(ave149bpm) lap4 15:33(ave146bpm) 実質平均速度37.0km/h 獲得高度420m 実はバイクラップ速かった。というかトップが遅かったか。 10:07 a.m. ランスタート ここまでは快調だったが、ランは先行き不透明。あまり頑張らずに行こう。トランジットで追い越された303番の背中を目標物に走る。 程なくして、彼のスピードは僕にはちょうどいいことが判った。キロ4分はやや切れていないだろうが、安全を見てこのくらいがベスト。彼にロックオンした状態なら、ペースに不安を憶えることなく右脹脛に全神経を集中させて走ることができる。筋肉の伸縮を極力抑える走り方。腕を大きく振って脚の負担を少しでも減らし、着地はソフトに。 新しいアヂダスLT4はいい感じだ。クツが足先を今どのように包み込んでいるのか、一歩一歩手にとるように伝わってくる。この分なら靴擦れなんぞ絶対に起こしようがないとさえ思え、スタート前に腱に貼ったキネシオテープ(スタート前にすでに剥れてしまっていたのだが)が実に愚かしく思えてきた。 最初の折り返しポイントに向かう途中でトップらしい外人を見かける。意外にトップとの差がないけど、いつもこんなもんだったか? その外人、実は3分早い第1ウェーブなのでこの時点で僕とほぼ同位置なのだった。争うべき人はもっと別の位置に居たのだが、これがウェーブスタートならではの面白いところ。そうなのだ、順位がパッとわからない事って、必ずしも欠点などではなく、競技をより複雑に見せる面白い要素の一つなのだ。事実がちょっとずつ伏せられていることの方が面白い---常々言えることじゃないか。 折り返し点までは上りで、続く下りは慎重に走る。今のところ問題は無いが、徐々に張りが強くなり、やがて痛みへと変わっていくのだろう。千葉科学大学構内を駆け抜ける間に、303番に接近、やがてパスした。抜かさず彼にペースを合わせても良かったのかもしれないが、追いついたのだから本来追い越すべきであり、慎重という名を借りた甘えになってはいけないので、出来る範囲で全力を尽くそうと思い始めていた。だがそれは油断だったのかもしれない。 ランおよそ2.5km地点、大学構内を抜けるところで下りスロープ、ヘアピンと続く。こういう場面で不測の負荷がかかりやすいから慎重にしなければならない、と確かにその時自分に言い聞かせた。徐行してヘアピンを抜け、少し加速したんだろうか、いや、とくにこれといって問題は無かったはずだ。こうなる運命だったのだ。突然右脹脛がバツッと切れた(気がした)。電気が走り、脹脛に突然鉄芯が打ち込まれたような衝撃を感じる。 アタタタタタタタァ-----ッ!! 片足ケンケン走りで止まるのに6歩くらいかかった。すかさず303番が追い越していく。「ガンバ!」と言い残していった。 しかし、もうどうにもならん。本日はこれにて、しゅぅぅぅりょ------ぉぉ! この唐突な終わり方はちょっと予想してなかったが、もはやどうしようもないのでなんだか妙にすっきりした気分だ。やがて近くの大会関係者が心配そうにやってきて、介護が必要か、リタイヤか? などと聞いてくれたが、特にどうするわけでもないので大丈夫、身の振り方はちょっと考えます、と答える。当然リタイヤすることを考えていたのだが、まあ大会本部までは歩いていくか、ということでソロソロ歩く。何もしなけりゃ激痛ってわけでもないので、何が不満で走るのを止めたのか、自分でも判らなくなってくる。 当然この時点で歩いている選手など居ないので、また別の関係者が心配そうに聞いてくる。肉離れですよ(走れないけど、別段心配は要らない)と答えると、「ありゃー、半年は安静だな」とサラッと残酷なこと言うなあおっちゃん。「せっかく10番目だったのによ、もう14番になっちゃったよ」 もはや14番どころの騒ぎではないのだが、10番と聞いて驚いた。思ったより全然いいポジション、3分差の第1ウェーブのことを考えれば、実質6-7位くらいには居た筈であり(実際は5位でランスタートしていた)、去年の15位からは大躍進・・・だったはず、などと考えが過ぎると、チャンスをものにし損ねたということで初めて悔しさが少し滲み出てきた。 まだTさんには抜かれてないし、マキさんも走っていることを思うと、まあとりあえず歩いてでもゴールを目指すか、という気になってきた。幸い、アドレナリン効果か痛みがあまりない。試しに走ってみると最初は激痛が走ったが、それも徐々に慣れてきた。そして、キロ7分以上かかって少しずつ走れるようになってきたのである。痛みが出ない速度域というものを見出したようであり、我慢して走るという感じではなかった。 当然ながら抜かれまくった。徐々に僕と同じくらいのペースの人が現れるかなと期待したんだけど、皆全然速かった。僕は背後に気をつけながらコースの隅っこを走らねばならなかった。 1周を終えて、ここで止めてもいいし2周目に行っても何も意味は無いとは思ったが、リタイヤすると各種目の記録が残らないことに気付いたので2周目に向かう。スロージョグで大会にまだ関わっているという感覚が嬉しかった。真剣に走る周りの選手をじっくり観察(特に女性)できるしー。2周目中盤でTさんに抜かれたが、マキさんの走る姿は結局お目にかかれず、最後まで肉離れ症状は悪化せずにゴール。 run 1:06:00(426位) HRave/max=124/158bpm lap1 29:26(ave130bpm) lap2 36:35(ave118bpm) total 2:37:53(141位/466人出走) HRave/max=135/160bpm 1788kcal ゴール後名物のトマトを食べて寛ぎながら、さてマキさんを応援に行こうかと思っていたら、いつの間にかゴールしてる。予想より速かった、大変失礼。ほとんど疲れてない感じで、ちょっと物足りなかった? 恒例ツミレ汁を食べる。昔ほどの癖のある味じゃなくなったなあ・・・。 エリート達によるスーパースプリントはいつもながら流れるようなトランジションに驚かされる。そして良く出来た美しい肉体。同じ男ながら惚れ惚れするね。来週ハワイという河原選手が意表をつく出場でなかなか面白かった。それに中年の星、中込選手はいつも大声援。 ![]() 今年の完走賞は水色風味のバスタオルでした。 * * * * * RESULT
Total 2:37:53 (Place 141/466) Swim 22:51 (22) Bike 1:09:02 (3) Run 1:06:00 (426) |
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