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ゴール後、五島高校の女生徒さんに至れり尽せりの介護をしてもらい(ひねたところのないその純真さに中学生?と訊いてしまった。すみません)、ほんのしばらく放心状態になっていたら、1分後にはゴールしているはずのK野さんをなぜか見つけることが出来ず、最後まで会えずじまいだった。最後に一言お礼がしたかったのだが残念だ。
勝手にライバルと思っているVEのMONさんが、6分後にゴールした。今回は姿が見えず不気味な存在だったが、4回目にして初めて勝つことができた。不覚のレースだったようだがランで恐るべきペースで追い上げきており、今回は辛くも逃げ切ったといったところだ。来年もまた勝負だ(勝手に)。
去年よりは暑さのせいか筋肉痛が酷く、歩くのも大変だ。のろのろと亀ペースでスタンド席に上がり、観戦していたところJYUさんがゴールしてきた。淡々と平凡なレース運びの僕とは対照的にかなりドラマチックだったみたい。そういえば今回は、スイムもバイクもランも、誰かにくっ付いて上手くいっている。悪く言えば、無難な作戦ってこと???
疲労が激しかったので途中で宿に帰って、JYUさんとビールをちょっと飲んで、さほど騒がずに寝てしまった。あまりこのあたりが記憶にないんだな。今まででもっとも消費カロリーの高いレースになったので、心底疲れたのかもしれない。

6月18日(月)

今日一日ノンビリできるので気が楽だ。お楽しみの結果発表を見に行くと、エイジ別10位だったので、ロールダウン会場に足を運ぶべきかなとチラと思ったんだが、今年のハワイ参加費は6万円とのことで(現金で耳を揃えて挑まねばならない)、んー、さして考えずに宿に帰ってしまった。多少の島内観光でもしようか、とJYUさんと相談し、ランコースのヘソ部分にある鬼岳を見に行くことにした。出掛けに、ロールダウン会場から戻ってきた同じ宿の人とはちあわせ、いきなり「アーーッ」と僕を指さして「呼ばれてたよ!」と叫ぶ。Dカテゴリーのハワイスロット5個分のうち二人が放棄して、6位の人が権利をとったあと、ずっと下りてきて結局12位の人がとったらしい。んー、そんなこともあるのか。というか、そういうことが起こり得るから希望を捨てずにちゃんと居ないとダメだよ、という話をレース前日も山本ディレクターが口酸っぱく言っていたのだが、まさか自分がその立場になるとは思わなかった。
やはり僕くらいのレベルではまだハワイはお呼びでない、という考えもあっての、さほど悔いのない放棄ではあるが、案外6万円という額に引いてしまったというのが本音かもしれない。ここにきて貧乏性がでたね〜。
さて、観光気分で向かった鬼岳→であるが、その上り坂に、
死んだ。

うげーJYUさんはホイホイ上っていくよ何なんだよぉ???
やはりレース翌日はまったく観光にならない。鬼岳も、ハイキングコースをきちんと歩かないとその真髄は見られないのだが、割愛。
荒川温泉とか、高浜ビーチとかに行くべえか? と半ば冗談で言ってたけど、冗談じゃない! 生きて帰れないよたぶん。


夜のアウォードパーティに初めて参加する。相変わらずコッテリ肉料理が多くて、カーボパーティと同じノリだ。もっと魚とか、野菜とか、海藻物とか、自然溢れる品々がアスリートは好きなんだけど、未だにちっとも理解されていないようだ(僕だけですか?)。それと、レース後は甘いものがあると良かったなあ。

宿の常連さんの半分は、表彰式に関わっていたんではないかな、と思うくらい、知った顔が次々と壇上に。今泉選手の感極まったスピーチは心を動かすものがあった。次第に来年への抱負や目標などを考え始める自分がいて、こういうイベントに参加することは意義深いなと思った。