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第2回太平洋トライアスロンinいわき参戦誌
2006/9/24 1st.Run 2.2km Bike 40km Run 9.5km 今回大会運営に尽力されている知り合いのKさんには申し訳ないけれども、ここはあえて正直に苦言を呈したい。 TAIHEIYOトライアスロンいわき。酷すぎる。怒り心頭である。 リザルトを見てもその特異ぶりが伺える。 ![]() ITUと違うのはランに入ってからだ。ドラフティングでトップ同然のタイムで走ってきた族で、そのタイムが示すほどの実力を持ったものは少ない。だからバイクで脚を温存していたにもかかわらず、意外と順位をキープすることが出来ずに一部のランが得意な選手にあっさりと順位を明け渡す。また、単独走でバイクトップを死守した数名は、サラ脚の後続とランで不利な勝負を強いられた。敢えなく抜かれ、口惜しい思いをした人もいたようだ。バイク終了時の通過順位と最終順位がここまで入れ替わるのも珍しいだろう。 一方でバイクラップ100位のタイムに視点を移してみると、僕のそれとは6分しか違わない。とは言っても僕も24位などという、近頃の大会では最悪なラップ順位なのであるが、正直言って100位というとまあ、順位なんてどーでもいいけんね、ってくらいのポジションであり、つまりはパンクなんぞしたらもう絶望的にアウチ!である。集団からちぎれたらDNFのロードレースさながらである。ま、ランでごぼう抜きする楽しみは残されているけど。 そういうわけで、上から下までドラフティング三昧のレース。聞いたところによると、ここの参加者はかなり初心者が多いらしい。もし自分がトライアスロン初挑戦だとして、大集団の塊の中に混じってスーッとラクに走ってゴールしたら、トライアスロンってこういうものなんだー、と半ば本気で思うことだろう。ルールを完璧に誤って理解した選手を多く排出するようなこういう大会は、世のトライアスロンレースをますます悪いものにしていく元凶である、とは決して言い過ぎではないはずだ。宮古や佐渡のドラえもんは一向に減らないし、挙句はハワイのIMで違反者の多いジャップと悪評が立つ。 大会関係者は、少しでも事を荒立てずにすませようと気遣って甘い基準にしている、という程度の認識しかないのであろうが、飲酒運転を甘く見過ごすのと同じで、悪しき慣習を生み出す原因を作っていると深く認識してほしい。 前夜祭 9月23日 6:00 p.m.〜 ![]() 海沿いの民宿は3階のオーシャンビュー。超大型と脅されつづけている台風のために潮騒の大音響が夜通し続き、結局翌朝になってもトーンダウンすることはなかった。幸い、風は強いものの天気は良さそうだ。やや肌寒いなか6時過ぎに宿を出る。 レース会場が二ヶ所となるため色々としちめんどくさい手順を経て、ようやくスイム会場に着くと、早速スイム中止の宣告があった。そこまでは予想通りだったが、一つ納得できないのは、代わりのビーチランが予定より短く、昨日言っていた3周から2周に縮小されたことだ。このワケはなんだ? 2周というのはたったの2kmということであり、そんな短さではトランジットには選手が絶え間なくなだれ込んでくるだろう。 いきなりショートランとなるので、アップは重要だ。砂浜を15分ほど走る。目下の最大の障害は坐骨神経痛で、痛みとぎこちなさが邪魔をする。全力で飛ばすような走りがしづらく、心拍数は140bpm程度までしか上げられない。ついでに気分も下降気味。 9月24日(日) 9:10 a.m. レーススタート 1st.ランが短いため、スタート時刻が10分シフトした。スタートはスイムスタートのゲートから行われた。このゲートは本来こういう使い方をするものではないので、十分な幅が無い。あとで思えば、律儀にこんなゲートをくぐる必要なんてなかった。後ろのほうだったのでスタートですでに10秒以上差をつけられた。みんなクイズ選手権か何かみたいにぶっ飛ばしていく。スイムの感覚で全力で飛ばすから、どうせ大半は途中でバテるのがオチである。そういう自分も1周過ぎたらバテてきた。硬く締まった砂地なので走りにくくはない。何だかどうでもいい順位であっという間に2kmランフィニッシュ。記録によると42位。うそー! まさかそんなに悪いとは思ってなかったよ。 1st.Run 2.2km 8:40 42位 HRave/max=154/162bpm スタート3分以降はほぼ160bpm前後で限界走行。アップが足りていなかったようだ。 9:19 a.m. バイクスタート 手馴れたトランジッションで10人は追い越したはず。バイクに移ってしばらくはぽつぽつと先行者をパスしていく。走り出してすぐ、DHバーの角度が深すぎることに気づいた。一昨日の夜にセットしてから、一度も乗って確認していなかった。反省。 泊まった民宿の前を、女将に手を振り横切る。7kmほど過ぎたコース中唯一の上り(起伏20mほど)で、PowerBarのロードジャージを着て応援している藤原さんを発見。かなり身軽だったけど、栃木から自走で来たのだろうか。ありうるなー(でも往復200kmはありそうだ)。 続いて、サーベロのNさんを発見。正直なところNさんに先行されていたとは思っていなかったので、ヤラレタ!の気分。「やっと追いつきましたよ。」 そこから1、2kmほど過ぎ新舞子に程近いあたりで、事は起きた。少し前に追い越したメンツに再び追い越され、あれ? と思ったその直後ドドッと十数名の集団に飲み込まれる。 不意打ちだったので呆気にとられて怒る気持ちも出なかった。コツコツ積み重ねていこうとしていた矢先に全部パーにされすっかりやる気を失い、集団を追い越させた後もペダルを踏む気になれない。やがてNさんが追いついてきて、お互い心中お察ししますの顔。「集団の中にY氏もN内氏も居ましたよ」とのこと。なぬー。東北ポイントランキングでおなじみのY氏とN内氏が揃ってドラフティングかよ。許せん。ポイント争いのためには手段を選ばずということか。それにしても、プライドというものが無いのですか? 今の僕には全くライバルではないY氏もN内氏も、今日は前方を爆走中であり、さらに引き離されつつある。が、何とかやる気を噴出しないと、今日応援に来てくれている意外な方々の前で示しがつかない。しばらく行くとその三方、奈良さん、臼井さん、佐藤さんが路肩に見えた。ところがすれ違いざまに口から出てきた言葉は「やる気ねー。」 応援に駆けつけて初めて姿をとらえたと同時に、開口一番そんなセリフを聞かされては、たまったものではない。深く反省いたします。 ひたすら向かい風なか、海岸沿いの単調な平坦路を走る。20名ほどに成長した集団に気づいたマーシャルが追っていくのが見えたが、バラけさせようとか、集団全員降車とか、なんらかの変化は見られない。なんのためのマーシャルなのか。役目を果たせないのなら、居なくていい。 一人、ムラサキのウェアを追い越す。T大だ。ここの学生のルール無視な走り方や粗野な集団行動には過去に嫌な思い出しかなかったが、目の前の彼は例の集団に乗らずに走っていることを示していた。 それと他にももう一人、僕と結構競ったT大ウェアの選手がいた(学生ではないと思う)。彼もライン取りからしてドラフティング回避の意思は明らかだった。見直したよ。僕の中でのT大のイメージが随分変わった。 折り返し後、追い風の中を飛ばしていると、先ほどのマーシャルが路肩に止まっていたので思わず「ちゃんとつかまえてよーっ!」と叫ぶ。でもこれっていわゆるボランティアに暴言を吐く悪質な行為? ここからは後続の状況を対面に確認することになる。見事なまでにパッキング状態で走っているよ。ヘタをすると、いや、ヘタをしなくても彼らに飲み込まれる可能性大だ。そうなったら一気に50位以下に落ちてしまうだろう。やっと本腰を入れて走らねばという気になってきた。 ![]() かなりの選手がパックになっているので、それ以外の場所は閑散としている(Photo by 奈良さん)。 折り返し区間は2往復。奈良さんたちとは何度か遭うことになり、それだけが楽しみで走っていた気がする。だが、後で聞いたら奈良さんは「もちろんドラフティングOKのレースだと思った」そうで、終始一人で走っている僕を歯痒く思って見ていたのかもしれない。 折り返すたびに、少し後ろのNさんとすれ違うがほとんどポジションは変わらない。ここ最近全く練習できていないというNさん、少しは引き離せるかと思っていたのに粘って着いてきている。実は三味線弾きだったのか、単に自分の思い上がりか。横風を気にして前輪だけノーマルホイールをセットしたが、そのせいでスピードのノリが悪いのか。などと機材のせいにしたくなる。向かい風の強烈さに対し、追い風時のスピードがイマイチに感じていた。実は昨日からフライトデッキ君がさっぱり働かず常に0km/hを示していた。スピードが判らないと、自分の調子も意外と判断つかないものなんだな。 すれ違った選手の中に混じって、藤原さんが爆走しているのが見えた。うーん、大胆。違和感は無いかもしれないが、バレバレでしょう? ラスト10km、引きの力でDHバーが片方緩んできた。セッティング不良をまたしても痛感。後続の巨大パックに飲み込まれることはなんとか避けられてバイクフィニッシュ。 Polarによれば、向かい風区間平均32km/h、追い風区間41km/hといったところ。 BIKE40km(実測値無し)1:11:31 Ave=33.5km/h(トランジット含) 24位 HRave/max=142/161bpm 10:30 a.m. 2nd.ランスタート ![]() 海岸沿いの遊歩道がメインコースだ。またしても藤原さんが応援に居る。色んなところに出没し、まるで亡霊を見るような気分だ。「ありがとうございます」と拝むように丁寧に挨拶してしまった。 ポツポツと先行者を捕らえていく。幸い坐骨神経痛は脳内モルヒネによってほぼ消えており、何の問題も無く全力を尽くすのみだ。折り返してきた先行者とすれ違い、その多さにやる気が消えかけたが何とか粘る。Y氏の後ろにピッタリと張り付くN内氏とすれ違う。よし、追いつくぞ。 途中、完全に乾いた柔らかい砂地が現れ、ここは最も厳しい区間となった。全然進まない。キロ5分くらいだったんじゃないかな。向かい風なので蹴り足が肝となり、それゆえ余計に進まないのだ。こんな時ばっかりフラット走法などを試してみるが、何をやっても進まない。 折り返し後は追い風となり、脚にも余裕があるので可能な限り飛ばした。キロ3分40秒くらいまでは行っていたと思う。既にY氏からは千切れていたN内氏をパスしたが、粘るY氏はなかなか追いつけなかった。くそ! こんな汚いジジイに負けてたまるかってんだ。ようやく追い越した後も、また抜き返されるのではないかと不安になるほどY氏の足取りは軽く見えた。気もスピードも緩めないように加速を続ける。 ランで8人をパスして、ようやく新舞子に戻ってきた。高波でコースが一部省略されたため10kmには遠く及ばないが、ほぼ全力を通せたのが嬉しくて気分よくフィニッシュゲートをくぐった。目標に掲げた「今季最大心拍数を更新」には全く到らず、まだまだ追い込み切れていないのであるが。 RUN9.5km(←公式発表。たぶん9kmくらいだと思う)35:07 6位 HRave/max=156/164bpm ランラップの順位が総合順位を上回ったことは、過去17年のレース経験で一度もない。 少ししてNさんがかなり弱った感じでゴールへやってきた。うむー、どうしちゃったんでしょう。やがてTさんも帰ってきて、みなさんお疲れ様でした。それと応援に来てくれた皆さん、成績はともかく、気持ち的にふがいないレースを見せることになり面目次第もございません。 ![]() 太平洋トライアスロンいわき。限られた条件の中で色々と工夫を凝らそうとしているのは良く判る。ボランティアの人々の一所懸命な姿も印象的だ。だがそういった努力も全て台無しにしてしまっているものがある。 二度とこのレースには出ないことで3名の見解は完全に一致した。 RESULT
Total 1:55:18 (Place 16/235) 1st.Run 8:40 (42) Bike 1:11:31 (24) Run 35:07 (6) 1424kcal 23℃ HRave/max=148/164bpm |
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