JCRC第3戦in群馬CSC参戦日誌
2011/4/16
Zクラス(10周60km耐久)

計画停電等の影響を考慮してコンパクト化が図られた今回のシリーズ戦。各クラスで周回数は少なくなり、終わるのも早ければ開始も例年より1時間遅く設定された。
今日はついてる? @月夜野IC
だからといって余裕ぶっこいたつもりもないのだが、朝5時半に家を出て、環七を経由して8時20分現地着はやはり遅すぎたようだ。あれこれ準備して、応援のカントクと共に会場入りしたのはスタート予定の10分前。浅倉さんと小村君はとっくに来ていたみたい。出走サインが空欄のままの慈朗さんは予告通り被災地支援のほうに向かったようだ。

直前まで雨予報だったが奇跡的に晴れた。しかも気温が高い。真冬のような寒いレースを覚悟していたのでこれは助かる。半袖ジャージにアームウォーマー、下は膝出しレーパンで問題ない。アームウォーマーすら要らなかったかもしれない。
参加費の一部を震災復旧の義援金として贈るセレモニーが粛々と執り行われていた。いつものMCの人が言葉に詰まっていたのが印象的だ。多くの不幸はもちろん、開催に際しての並々ならぬ苦心も多々あったのだろう。

各クラスの周回数減少に加え、Zクラスの10周60kmという手頃感が好まれたかもしれない。出走者70名の一番人気となった。アベレージが上がることは容易に想像でき、久々に群馬CSCでちぎれるシナリオを覚悟する。
どういうわけか寝違えた首が今朝から痛い。普通に後ろを振り向けない。ロードレースで首が動かせないのは深刻な問題に繋がるかもしれない。果たしてうまく走れるだろうか。アップなしのほうが問題としては大きいが。

スタート前の乳パッドの調整に余念がない
9:03 a.m. Zクラススタート
開会式がずれ込んで予定より5分遅れてのスタート。
先頭は初っ端からさっそくガシガシ上げて行き、早くも集団は縦長となる。先は長いよのんびり行こう、といういつもの空気は無い。
最初のテクニカルカーブに差し掛かる。ゲジゲジみたいな松の木の落し物が路面に散らばっていてかなりビビる。ここだけは掃除しておいて欲しかった。ズルズルと後退し、早くも切れそうだがイマイチ切迫感に欠けている。
上位クラスのアタックポイント、駐車場脇の上りで早速先頭が出て行く。小村君が着いていくのが見えた。これで、僕が一度も前を引かない大義名分ができた、どうせそんな機会はないだろうがぁ?などとごちゃごちゃ自分ツッコミする間もなく落ちてきた。やはり速過ぎると感じたのか、S店長が逃げに入ってなかったのか。遠すぎて確認できない。

予想通り3人程度の逃げが確定しているようだ。おかげでSクラス級のスピードにならずに済んでいるが、それでも僕にとっては前例なく速い。
首の可動制限が消極的な走りにさせるものの、意外と支障はなかった。ほとんど最後尾固定だし、積極的にポジションを変えて走る余裕など無い。ライン遵守でほとんど前方しか見てない、というかそれだけで事足りていることに気づいた。ボトルを取る余裕もしばらく無かった。
ヘアピンを過ぎてS字コーナーでいつもの一列棒状全力疾走、そして怖れた通り、その後の上りでのマッタリはほとんどない。アゲアゲモードで休む間がない。これは苦しい。ハイスピードゾーンは追従することで精一杯で、むしろリフト下坂や心臓破りなどのいずれも序盤で少し落ち着けて態勢を整えることを覚えた。毎回最後尾でバックストレートを通過するため、応援のカントクにとっては気が気でないだろうと思うと申し訳ない気分。

3周目は9分17秒、僕の群馬ベストラップに近い。さすがにしんどかったが、乗り越えられたことで気持ちに少し余裕が生まれる。身体がようやく動けるようになってきた。

ケータイのシャッター構造のお陰かすごい絵になってる。

淡々と走るだけでドラマはない。この第2集団の先頭はコントロールを効かせているので無駄な上げ下げがない分、タイムの割には比較的楽だったと思う。このペースで普段のZなら2/3以上リストラされているはずなのだが、今回は集団の人数はスタートからほとんど変わってない。メンツがいつもとは違う感じ。切れそうなヤツ筆頭は他ならぬ自分。限界っぽい人も見ない。すなわち脚が揃い、中切れの心配が無いから最後尾でも安心して走れるのが幸いしている。
前寄りに小村君、中盤に浅倉さんが安定したポジションをキープしている。浅倉さんのツキイチで走れると楽ができるかも、などと思うのだが、松の木の落し物と、首の痛みが不安材料となって身体を硬直させ、どうしても前に入られて少しずつ後退してしまう。小湊さんのキモチがちょっと判った感じ。
5周目もベストラップタイ。このころになってようやく、集団の上りスピードが気持ち穏やかになってきた。少し疲れが出てきたかな。ピーク時出力を抑えられれば、僕にとっては何とか凌げる。要するに今の東電のような状況。走りにも慣れてきて、ポジションもドンケツ固定ではなくなってきた。

6周目の後半、登り口から自然に小村君の横までポジションアップし、いよいよここからが本当の正念場だな、と気持ちを新たにしていた矢先、ふと後輪がぬるぬるする気がした。
心臓破りを超えてバックストレートを走りながら、もう一度後輪を見る。明らかにフニャーっとなっている。がーん!

パ ン ク で す か !

一気に目的を失い、まだ走れないほどではなかったが集団を見送って端に寄りスローダウン。スペアタイヤはクルマに置いてきたから、いくらZクラスとは言え修理して再スタートするのはあまりに意味がない。テレテレとゴールラインを超えた後で降車する。この周は10分ちょうどで過ぎた。
レース中のパンクは初めてだ。こんなクローズドコースにパンク要因が潜んでいるものなのかと以前から不思議だったが、現にパンクしているのだからしょうがない。使い古しのナメた練習用タイヤでバチが当たったと言われても否定できない。

まあでも、かなりしんどかったので正当に休める理由ができてよかった、と不謹慎な考えが頭を埋め尽くす。急いで駆けてきたカントクに、パンクなんだよと残念そうに告げると、「え? 私の使う」と言われて気づいた。そうだ、ここにスペアホイールがあるではないか〜〜!「でも今更もういいかなー」と諦めかけたが、スタート前にMCが「走れない人の分まで頑張りましょう」のようなことも言っていたなと思い直し、「これでいいんだっけ?」とサドルバッグからチューブを取り出しているカントクを制して、ホイールを交換。再スタートを切る。もうひとふんばりしてきますか。

ログデータから推測すると、集団から遅れること約4分。ホイール交換を最初から思い描いていれば最速30秒程度にまとめられただろうと思うと悔やまれる。なんとしても走り通すという気概に欠けていた証かもしれない。

ここからはもちろんソロで。集団から千切れた結果ではなく群馬CSCをソロで走ったことは今までほとんど無かった。つまり、単独アタックするとどのくらいで走れるかを推し量ることができる。
それと気がかりなのは、Zのトップにラップされないかということだ。できればトップ同一周回の記録を残したい。だがロスが大きかったのであと3周で追いつかれる可能性は高そうに思えた。

さすがに一人は全然遅いね。その落差ゆえにめげそうだ。唯一速く走れると思った下り高速カーブも松の木のビビリが入って50km/h以下でクリア。アタックなんて夢のまた夢だなと思う。
ソロ2周目の心臓破りでEクラストップにパスされる。Eでもやはりトップはスピードが違う。バックストレートでゾロゾローっと集団を見送ったが、面白いことにその後何人かは再び抜き返すことになる。Eは3周で終わりだから、遅いほうは物凄い勢いでタレているようだ。

当たり前だが、似たようなペースのZには遭遇せず。女性で比較的速い人がいたが、スタートからソロでペースを守って走っているためだろう、僕に乗っかってくることもなかった。9周目突入で他クラスに向けてジャンがならされていたので、僕もこれが最後か、同一周回の夢は絶たれたなとちょっとガッカリしつつ、出し惜しみなく頑張ってみる。そして9周を渾身を込めてフィニッシュすると、役員に「Zはあと1周ね」と告げられる。嬉しいような悲しいような複雑な瞬間。

10周目はホントに誰もいなくなった。コース上はシーンとしている。ひょっとしてあの係の人が単に間違えたか、切れても諦めずに走っている健気な一選手にサービスしてくれたのかと勘繰ってしまった。リフト下で応援していた家族連れは片づけを始めていた。
さほどのタレはなく走れている気がする。今度こそ渾身をこめたフィニッシュ。全力を出し切ったつもりだったが、後で浅倉さんに「バックストレートをのんびり走っている物ジャーが見えた」と言われてしまった。がーん。
最終周は一気に30秒も遅くなったのでその通りだったかも。

7周目のラップタイムは、再スタート後の実質平均速度から1周のタイムを割り出した値としている。つまりロス分を省いている。このグラフでのトータルタイムは1:39:38(Ave=36.13km/h)となる。

ソロになると平均心拍は上がっても最大心拍は下がるのが常。今回は集団走とあまり差が見られず、要所要所で踏ん張っている。EPOCもピークを迎えず右肩上がりで、キッチリ追い込めた証が見られる。
ソロでは1周10分24秒が最速。およそ1分遅れか。


TIME VXRS+WH8701C
6km×10周=60km 公式記録1:42:56.442 Ave=34.97km/h トップ差09:27.107 45位(出走70人、DNS7人)
HRave/max=142/158bpm TE=4.8 (いずれもデータ不良のため不正確で推定値)
補給はボトル1本(ビタミン水+MD) 平均16℃ 獲得高度750m


昼に試走タイムがあり、カントクの群馬CSC初体験に付き合う。いずれはここでWクラスなどに出場する機会があるだろうか。
1周18分くらいかかっていたので、時間切れで2周目には入れなかった。
わさわさと風が出てきて怪しい天気になってきたので、午後のレースを見ずして帰ることにした。

後で記録を見て笑った。なあーんだ、僕の着順は小村君の次じゃないか。7分11秒の差があるけどね。