JCRC第7戦in日本CSC参戦日誌
2007/9/9
Zクラス(2時間個人エンデューロ)

佐渡のわずか1週間後ということで、ろくすっぽ走れないのは目に見えている。きついZクラスを止めてCクラスにすべきか、佐渡に行く直前に真剣に悩んだ挙句、きつければ休んだっていい、それが耐久レースカテゴリー、と考えを改めZに戻した。CはZの半分かもしれないが、スピードは恐らくZ以上。練習目的とは言え歴としたロードレースでナメた走りは失礼である。
ギアを25Tに替え、ソロ走行メインを予想してZIPPで参戦を決める。

今回は、自転車的スポーツに足を突っ込み始めた職場のT君にロードレースの片鱗を味わわせるべく、少々たぶらかして修善寺に連れだすことに成功した。ところが、クルマでくっちゃべっているうちに、いつのまにか東名の厚木を通り越していることに、足柄の二股分岐に来るまで気付かなかった。何というボケ具合だろう? 裾野でも危なく通り過ぎるところだったが、そんなわけでCSC着は7時10分と大幅遅れ。スタートまであと30分しかない。チョー慌てて準備して、T君を顎で使い、貼りっぱなしだった佐渡のゼッケンをヘルメットから剥がし、無事スタートに間に合ったが心拍計をつけるのだけは忘れた。

Photo by 福島さん
(いつもありがとうございます)
7:40 a.m. Zクラススタート
当然アップもなしでのスタートだが、準備で結構焦っていたせいか?心拍の上昇にはついていける。比較的ジェントルなペースで、嫌らしくガツンと上げる人もいない。推定12周するZ、今日のこの暑さを見れば、誰もが慎重にならざるを得ないのかもしれない。スタート間際に曇天からすっかり快晴に変り、ささっと暑くなってきた。メダリスト入りボトルに加え、水浴び用のボトルは6分目しか入れてなかったが失敗したかも。
早速1周目上り途中で他でもない江國さんがチェーンを落としてガチャガチャと言わせ、それはズバリ序盤で心和ませる江國さんならではのお家芸でしょう? と突っ込んでおく。「疲れは残ってないんですか」と突然声が聞こえた。WadaのRyuさんだ。バタバタしてスタート前にご挨拶できず、どもども、ご無沙汰です。もちろん、残ってますよう。お手柔らかにお願いしますよう。
江國さんふつうに集団復帰。
1周目は9分30秒、Z世間的には速すぎず遅すぎずってところ。自分にとっては、佐渡の影響はまずは懸念したほどでは無く、あまり無理な負荷はかからなかったつもりだが、興奮ぎみで冷静さを失っていたようで、実際はかなりの高負荷だったみたいだ。恐らく160bpmは超えただろう。心拍計は普段そんなに見てないが、無いとやっぱり不便だ。このペースは近いうちに破綻を来たすな、とは感じていた。
2周目は9分51秒と、ぐっと遅くなったのだが、これでも結構限界。やはり上りで筋肉がいつもより粘れず、じわじわと疲労物質を出し始めた。3周目の2号橋からの上りで、集団が少しペースを上げ始め、ナチュラルに切れていく。そろそろ切れなければならないと思っていたところなので、まあちょうどいいかも。とにかく、今日は自分にアマアマでいいのだ。本来ならこんなしんどい作業をしてはならず、まだまだ休養にあてなければならないのだ。なので、切れる。
しかし、やはり切れるのは悲しい。ゴール手前の坂でフォトグラファー福島さんが「まだ着ける」と叫ぶ。確かに頑張ればつけなくもない距離、に見えたが、まあご承知のとおりそれは無理というもの。どうもすみません。遅れながらも3周目は9分38秒で、やはり若干ながらペースが速かったようだ。

それにしても4周目からの反動はひどかった。プッツンきてしまったようだ。僕と同様に、ごそっと半分くらい切れた(と思う)ので、いずれ第2集団が形成され追いつくだろう、それまでノンビリ走ろう、などと思ってしまった。実際は、ちっとも追いついてこない。あの時点で切れた人はもはや、集団を再編して最善の形態で走ろう、という気がすっかり失せてしまうんだろうか。
観念して一人で行くことを決めた5周目あたりから、上りで激しい腰痛に見舞われるようになり、かなり集中力も切れてくる。もうどうだっていいんだという気分だ。次第に、オーバーペースのツケもようやく回収してきた6周目、ラップタイムは11分に迫る勢い。さすがにこれはマズイ。次からは気合を入れろ! 決して11分台に突入するな、と言い聞かせる。
かなり暑くなってきて、末端の毛細血管部が水分をもっと要求しているのを感じたが、なぜか喉は渇いておらず、すなわち飲みたくない状態。これはいわゆるひとつの熱中症になりかけている。んー、これごときの暑さで熱中症とは情けない。メダリストを無理矢理流し込んで、喉に引っかかってゲホゲホ咳き込んだ。ただの水のほうがマシかもしれない。

珍しく下ハン持ってダンシングしてる
9周目頃になると腰痛もおさまってきて、ようやく余裕が出てきた。もう残り少なくなって気分もよくなってきたんだろう。以前より上りのスピードが少しずつ上がっているのをメーターの値で確認する。11周目で前方にFitteの選手を捉えた。まだ余裕のある走りに見えたので、半周かけて追いつき、2号橋から一気にペースアップする。着いてくるか気になったが、お陰で緊張感のある走りができた。
上りきったところで、T君と同じレプリカジャージを着ている人を見つけ、よく見ると自転車も同じスコット。なんだ、T君じゃないか。レーススタートしたのか? 試走だったのか。「すでにもう死んでます」とか言ってる。大丈夫かおい?
最後は少し飛ばしてみたら、切れた4周目以降で一番タイムが良かった。さらに周回を続けて、今までの悪いラップと差し替えられるというルールがあれば2周くらい喜んで出かけたかもしれない。どうも途中の息切れがボトルネックとなり力を余らせてしまったようだ。

3周目の途中で切れたパターンは見事に去年と同じだった。でもそこまでの集団速度は去年よりヌルく、同じ位置で切れたのはちょい情けない。さらに総合タイムは約2分も悪く、ソロ走り中盤で集中力を切らせたのがかなり足を引っ張っている。ZIPPを履き、気温も今年のほうが条件は幾分良い。
ま、佐渡を考えればこんなもんかな(いいのだ、アマアマで)。

*  *  *  *  *

レース後、Xクラスでスタートを待つT君に駆け寄り、言い忘れたとばかりに、安全走行のためのいろいろなアドバイスをする。
いざスタートしてみると、彼はトップ通過から数分経っても戻ってこない。こりゃ落車でもしたかと不安になってきたころにやっと走ってきた。アドバイスは生かすチャンスも無かったみたい。2周、3周目はさらにスピードダウン。相当遅いタイムでゴール。本人はかなり凹んだみたいだが、同時に面白さも判ったようで、ま、ほとんどドベからのスタートで失うものはなにもない強みを生かし、頑張って一つずつ這い上がって欲しい。

5km×12周 12位/43人中 2:04:39.030 ave=28.88km/h トップ差5:14.645