JCRC第2戦in群馬CSC参戦日誌
2006/4/23 
Zクラス(個人エンデューロ) 

4:40 a.m. 戸田さんちに10分の遅刻。今日はなにかと遅刻が多い一日で、どうもすみません。

ETCをつけて初の群馬。確か駒寄PAまでは早朝割引ギリギリというところまでは聞いていたが、このPAに出口はあっても入口はあるのか? というもっともな突っ込みに窮す。SAのスタンドで聞いても答えられず、ガソリン代はべらぼうに高いくせに本質的なサービス悪し。念のため手前で降りて、しばし前橋の空気を吸う。入りなおすのはちょっと面倒。駒寄問題は未解決のまま。

7時過ぎに到着、なんと、Sクラスの江國さんがもう来てる! 今日は江國さんが手配してくれたニューポンズジャージ引渡しの日でもあった。何人もの大量注文をさばいてくれた江國さん、大変お世話様でした。総額8万円以上。服の買い物で一気にこんなに支払ったのは初めてかも。

そんなわけで、早速長袖とグローブを着用してレースに挑む。シューズカバーもあったんだけど、使ったことないので念のためパス。

ローラーで3kmほど走ってからZの召集へ。奈良さん、日野の加藤さん、物凄いカメラを抱えた細沼さんがZのスタートを見守ってくれた。Wadaのryuさんに「フルマラソンの疲れは残ってないんですか?」と暖かいお言葉を頂く。そういえばどうなんだろう?考えてなかった。レーススケジュールは去年と同じパターンだから、言い訳にはならないでしょう。

8:28 a.m. スタート
いつものようにオートバイ先導のローリングスタート。去年と寸分違わぬ10分25秒で1周目を終えた。2周目からペースが上がり、まさに2週間ぶりに乗る自転車らしい不快な辛さ。快適な辛さってのがあるのかどうか、知らないが。心臓破りで早くも162bpmのレッドゾーン。珍しく、「止めたい」と思う。9分49秒でなかなかなスピードだ(当社比)。戸田さんが「アップしてないから辛いよ」とぼやいているのが聞こえた。辛いのは僕だけじゃないようなので少し安心した。
厚手長袖ジャージの上に長袖ポンズジャージの重ね着は今のところベストな感じ。風はなく、気温は11℃。どんよりとした天気だが、雨は今のところ降ってない。
高速左コーナーと、その後のヘアピンコーナーには、厳重なガードレールが新設された。おそらくクルマ用に作られたものだろう。この付近、道が濡れてテカっているのか、コケでも生えているのか、単に暗いだけなのか、よく判らないあたりはビビリが入る。そのうち慣れるだろう。
今日のZは80名近い参加者となり去年のほぼ倍である。クラス別カテゴリーのほうも距離が伸びたのにZも盛況とは、相乗効果と見るべきか、いい意味で予想を裏切った。ここ群馬で、僕にとっては恐らく過去最高の集団で走るZ、時折細長く伸びるが、ベテランが多いせいか中盤で走っていてもさほどストレスはない。中切れに対してそんなに恐れなくなったせいもあるだろう。 去年は早々に追い越していったBクラスも、まだバックストレートですれ違うくらいだから、今年のZはいいペースで進んでいるはずだと思うのだが、集団はほとんどリストラされていない感じ。後で調べたら、Bとのスタート差は去年は1分、今年は2分だった。

体がやっと温まってきて、最初の頃の嫌な辛さはなくなった。淡々と周回を重ねるにつれ、今日のパターンが見えてきた。

・限界走りは1箇所、心臓破りの坂に尽きる。他は、下り坂ほど楽チン。当たり前ですか?
・この限界箇所が2つ3つと増えていった時が、終焉を迎えるカウントダウン。
・ZIPPでもないのに、下りはなぜか他の人より楽に走っている気がする。駐車場脇の下りで周りはあえて抑えているように見える。体力の温存以上に抑える理由が判らない。不気味。
・テクニカルコーナーはどう見ても集団のほうがソロ(以前計った速度)より3-5km/hほど遅い。もったいない(なにが?)。
・リフト下では必ずインナーに落として回したほうが楽。今日はダンシングが頼りにならない。フルマラソンの疲れが残っているのか?
・心臓破りは39-23Tで回す。下ハン持って。これ発見。
・そのヘアピンを超えて、橋を渡るまでが実は一番の踏ん張りどころ。
テクニカル高速左コーナー入り口。戸田監督がべろ出してる? (photo by JCRC)

Oクラスで早々とちぎれた選手が一人ずっと混じっている。遠巻きに後ろにつくならともかく、堂々とど真ん中に居座っている。そのうちに細山さん率いるOクラスのトップにとうとう追いついちまった。コラ! おやじ! お前は一度死んでいる。
結果どうなったのか判らないが、まさか着ってねーだろうな。
4周目までは結構キツイペースで進み、5周目でフッと休みが入った。その差は1周にして10秒程度だけど、僕にとってこの辺りのペースがボーダーラインなのだろう。
10分を切るペースでまたしばらく続く。

途中でマリアの誰かが飛び出したとかそうでないとか、あったようだが、実はほとんど判ってない。
あまり記憶にないが、主に二人のマリアやパインヒルズがペースを作っているような感じで、時折抜け出したりもするが単に後ろが追いそびれただけにも見える。フィッテも数人居て、新しいジャージが目立っていた。知った面子では戸田さんが集団の前後を行き来して、スパイスを効かせている。僕と同じVXRSにZIPPを組み合わせているなるしま近藤さんは、常にいい位置につけている(今日の僕は旧キシリウム)。

心臓破りヘアピン。ZIPPの近藤さんをマーク。 (photo by JCRC)

スタート前に奈良さんから、逃げに乗り遅れるな、追っ手集団のスピードは上がらない、とのアドバイスを貰っていた。僕がそんなアドバイスを有効活用できるとは思えないが、心にひっかかっていたので、中盤以降は10番手以内に着くように心がける。でも前を引く機会はない。先頭の数人は結構細長く伸びていて、トップにたどり着きにくいという理由もあった。だが、頼むから抑えてくれーというのが正直なところなので、そんな余裕がない。
それでも、11周目、スタートライン通過でペースが落ちる。ふっと前に出て、んでわー下りを思い通りに走ってみましょう。左コーナーを追い込み度80%で突っ込んでみた。逆放置なのか着いてこれないのか判らんが一人でヘアピンを抜ける。抜け出すつもりもないので、その後の上りでテロテロと走って復帰。単に疲れた。
その周は10分14秒といままでになく遅い。なんか申し訳なく思う。
12周目もゆっくり目だが、心臓破りでダンシングしたら攣りそうになった。やばい、これは今までにないシグナルだ。13周目に入ったところで、日野のIさんに声をかけられる。「あと何周ですかね」「2周だと思いますよ」「調子よさそうですね」そうですかね? Iさんにそんなことを言われると、調子いいかも? と調子付くおいら。だが、それとは裏腹に、フトモモやらふくらはぎやら危機的状況。もうこの頃は気温も16℃と結構暑くなっていて、実は1本しか持たなかったボトルは空になっていた。残り10数分、問題なく走れるだろうか。

ラスト周回に入る。右からコスミックカーボンをはいた殿岡さんがズバババーンと飛び出していくのが見えた。男だ! 僕の位置からはそのアタックに反応できず、そもそもその瞬発力もなかった。ここ2,3周で殿岡さんの姿がぱたりと見えなくなったので、まさか千切れたかと思っていたのだが、じつは溜めていたのか? 見る見る差は開いて一人逃げのパターンになる。ちょうどDの千切れ組などが浮遊していて、走路を塞がれペースアップできない。だが集団そのものがペースを上げようとしない。最終周だというのに、誰も追わないのか?
ここでふと、一つの考えが生まれた。これは殿岡さんをアシストするいい機会ではないか? ってことは、追っ手のこの集団を抑えるということか。突然迫ってきた重大責務に踏み潰されそうになりながら、ではでは、抑えるというのは具体的にどういうこと? つまり、先頭交代を阻んでツキイチ君に徹すること。なんだ、いままでやっていたことじゃん。殿岡さん、逃げてください。僕がきっちり抑えますから。
ヘアピンを抜けた後も、殿岡さんの姿が見える。うーん、これはダメだ。追いついてしまう。
リフト下で自然吸収。

この後は戸田さんがガツンと出た。およよ。みんなよくそんな力が残っているなあ。
だが戸田さんのアタックも不発に終わる。なるしまかマリアだったか、するするっと出た。「オイ行ったぞー」とどこからともなく声が出る。マークされてる人は違うね。僕はというと、もはや売り切れ寸前で最大出力で走っているだけ。変に考えない分、気が楽だ。東屋手前の右コーナーをいい感じで上り、心臓破りを前寄りポジションで入る。さてーと。悔いのないように全力を出し切るべし。下ハン持って、39-23で。
だがヘアピン5m手前で力尽きた。ずぶずぶと後退して、橋を超えたあたりでとうとうトップ数人から千切れる。後ろにも誰もいない。だがあきらめずに走る。裏ストレートまではいつも楽に走っていたはずだ。
やがて後ろから3人ほど追い越していった。渡りに船とはこのことだが、着いていけないのだからもう完璧に売り切れている。それでも、裏ストレートを下ったころには一旦トップがペースダウンし、集団復帰した。一瞬だが休む暇もあった。最後のコーナー途中から再びアタック合戦。うーん、無いものは無い。何したって動かないものはダメ。集団のビリッケツでフィニッシュ。
5秒も遅いが、一応トップ集団と同一ゴールできた、ということにしておくんなまし。

Zのフィニッシュ。集団というより結構バラけてる。僕は陰で隠れて見えません。(photo by JCRC)



ほぼ36km/hということで、このコースでは最高アベレージが出た。去年より速く、集団にもギリギリまで着けたので、多少の進歩はあったと言えるかもしれない。ラスト周回は意外なことにこのコースのベストラップだ(9分35秒)。密かに狙っていたなるしま近藤さんにも初めて勝ったぞ。
ただ、冷静に考えてみると、今回は集団のペースにムラがなく一定で、揺さぶる人がいなかったのが救われた理由として大きいだろう。集団が最後まで大きかったのもその現れで、単純に去年とは比較できないのかもしれない。

午後の部ではまたしても田代選手がSクラスに登場、ブッチ切りの余裕の勝利だった。むー。そういうものですか。曇り空から晴れに変わって、暖かい以上のポカポカ陽気で最高。日野チームと軽く坂を走ったり、温泉に浸かって飯くったり、充実した休日を過ごせた。
6km×14周 15位/78人中 2:20:01.552 (トップ差00:04.877) 35.99km/h